イタリア人好みの和食は? ミラノの一等地で日本人経営のお店が奮闘
イタリア・ミラノのDUOMOからスカラ座に抜ける道沿いに和食のお店「MUSUBI」があります。この道は、若者や観光客そして近所のオフィスに勤める人でいつもにぎわっています。ミラノの一等地に日本人経営のお店が出店していることは、和食の普及にも大いに役立ちます。大きな声援を送りたいです。
売れ筋は焼き鮭やマグロのタルタル
日本とイタリアを食で結ぶ、おむすびの2つの意味が店名「MUSUBI」の由来。2013年にオープンしたお店のコンセプトは、寿司だけではない、いわゆる日本食が食べられること。唐揚げや天ぷら、おにぎりや丼ものなど、イタリア人の知らない寿司以外の和食を知ってほしいそうです。
どんなお客様が訪れるのでしょう? イタリアに来て14年目になる店長の荒川麻姫(まき)さんに聞いてみました。
この店では、おにぎり5種類と40点の料理が味わえます。焼き鮭・マグロのタルタル・エビ天入り裏巻き・海鮮丼などが売れ筋といいます。
「イタリア人は、サーモンやネギトロなど生ものを好む」というデータが出ているそうで、1人平均2~3品を注文しています。TAKE AWAYの店ですが、店内で立って食事をすることもできます。この店のお客様はお箸の使い方が上手です。
余った醤油を飲んで帰ったイタリア人も
開店当時は、漫画でおにぎりを知っている人がいた程度でした。その後、ストリートフードが注目され、メニューも増えて、人気のお店となったのです。2015年のミラノ万博の影響もあったのでしょうか。
濃い味を好まれるのか、醤油の追加や塩をかけるお客様が多いとか。食事の最後に、余った醤油を飲んで帰ったお客様がいたのには、荒川さんも驚いたそうです。
木造りの店舗には、飾り付けられた桶などが良く調和しています。
同じ系列の「居酒屋三平」は、ここから歩いて数分の場所にあります。座ってゆっくり食事をしたいお客様には、こちらの店をお勧めしているといいます。今年はラーメン店も出店されるそうで、これからの展開が楽しみです。
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