おいしいダシをとるために知っておきたい三大旨味成分!グルタミン酸とイノシン酸と…
こんにちは。天ぷら職人の鈴木章一郎です。【三大旨味成分】ってご存知でしょうか?答えを知っているあなたは相当な食通ですね!正解は“グルタミン酸”“イノシン酸”“グアニル酸”です。今回は旨味成分のあれこれについてお伝えしていきますね。
旨味ってなぁに?
普段なんとなく食べている食事では気付きにくいですが、口の中で判断する味覚には5つの種類があります。甘味、塩味、酸味、苦味、そして旨味です。砂糖を食べれば甘く感じ、塩を食べればしょっぱく感じます。でも旨味と言われても理解しづらいですよね。
旨味は主にアミノ酸を口にした時に感じます。その数あるアミノ酸の中で特に美味しいと感じられるのが三大旨味成分なんです!
グルタミン酸は昆布やトマトから
美肌効果や学習能力、記憶能力の向上、アンモニアの解毒など様々な効能のあるグルタミン酸。どんな食材から取れるのでしょうか?
昆布、ワカメに代表される海藻類に多く含まれています。野菜ではトマトやアスパラガス。大豆や小麦にも含まれていて、納豆はたくさんかき混ぜるほどグルタミン酸が増えるという面白い性質をもっています。
うま味調味料の製品では「味の素」や「ハイミー」(いずれも味の素)が有名ですね。
グルタミン酸はとても美味しい一方、一定以上の味を感じない。という特徴があります。例えば塩は入れ過ぎるとしょっぱくなりますよね。でも、グルタミン酸は入れ過ぎてもうま味が強すぎる。なんてことにはならないのは料理の不思議ですね。
ご家庭ではグルタミン酸のダシが弱い時に隠し味で少々、化学調味料を使うことをおすすめしています。
イノシン酸は鰹節や豚肉から
美肌効果やダイエット、風邪に対する体質改善などの効能のあるイノシン酸。こちらは鰹節、鯖、鯛やマグロ、煮干しの魚介類。豚肉、鶏肉といった動物の肉に多く含まれます。
うま味調味料の製品では「だしの素」(各メーカー)や「いの一番」(MCフードスペシャリティーズ)が有名ですね。
カツオ出汁の美味しい取り方は前回の記事にまとめてありますので、ぜひ参考にして下さい。
グアニル酸は椎茸などから
コレステロールを下げたり動脈硬化の予防など、血中に働きかけることが多いグアニル酸。椎茸に断然多く含まれており、その他えのき茸や海苔にも少々含まれます。
グアニル酸だけで販売しているうま味調味料はありませんが、干し椎茸粉末や椎茸パウダーは手軽に購入出来ます。三大旨味成分の一つに数えられるほど美味しいのですが、ほぼ干し椎茸からしか取れないグアニル酸。
干すことで作られるので、生椎茸よりも干し椎茸の方が多く含まれます。また干し椎茸を水で戻す際にも常温よりも冷蔵庫(5℃)の方が約10倍の旨味成分になるという変わった特徴を持っています。
参考サイト:
特定非営利活動法人 うま味インフォメーションセンター
三大旨味成分についてお話ししましたが一口に旨味成分といっても様々な特徴がありましたね。それぞれの旨味を最大限に引き出して美味しい食事を楽しみましょう!
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