私は管理栄養士の資格を持っていますが、以前減量を考える際は「カロリーを控える」食べ方をしていました。食事をとらないことも多々ありました。しかし、数年前に一般社団法人日本健康食育協会で「健康食育シニアマスター」の資格を取得したのをきっかけに、食べることに対する考え方が一転。しっかり食べても太らない食べ方や考え方を学び、日々実践しています。

食べることはカロリーを消費する!食べない選択は、もったいない

みなさんも「食べたら太る」と思っていませんか? 実は、私達は食べることでカロリーを消費しています。消費されるカロリーの内訳は、①基礎代謝②活動の消費③食事の消費(食事誘発性熱産生)に分けられます。

食事をするときには、そしゃくや消化液の分泌、胃腸などの消化器官の活動によってカロリーが消費されます。

食事をとると、汗をかいたり、身体が熱くなったりします。熱を生み出してカロリーを消費している証拠です。食べない選択をすると、この食事時のカロリー消費が減ってしまいます。食べるだけでカロリーを消費しているのに、食べない選択をするなんてもったいないと思いませんか?

そしゃくを促すために、大豆入りの雑穀を選ぶこともあります

米やそしゃくが多い食べ物は胃腸の動きが大きくなる

食べたものを主に消化吸収する器官は、「胃腸」です。胃腸は「筋肉」でできています。平滑筋という種類で、自分の意志で動かすことができない筋肉(不随意筋)です。

胃腸は、食べ物の選び方・食べ方次第で動きが変わってきます。飲み物やヨーグルトのようなものは、胃腸の動きが小さくなります。しかし、米やそしゃくが多い食べ物だと胃腸の動きが大きくなります。食べることも筋トレ、運動になるのです。

皆さん、毎日仕事や子育てなどで時間に追われて運動する時間はないかもしれませんが、食事は欠かせませんよね。噛む回数が増えるように食べ方を意識したり、食材の切り方を大きくしたりするだけでも、胃腸の動きが変わります。「どう食べるか」ということを意識するだけで、カロリー消費もアップしますよ。

私も子どもたちも、朝食はほとんど毎日「ごはん+具だくさん味噌汁」です

忙しい朝こそ、「ごはん+具だくさん味噌汁」を食べよう!

仕事のある日の朝は、子ども達の送り出し、掃除・洗濯と大忙しですよね。そんな朝の食事は、どんなものを食べていますか?

朝食は寝ている間に下がった体温を高めるためにも必要です。「体温を高める」ということは熱を生むこと、カロリーを消費することです。食事によるカロリー消費は、朝食が一番多くなります。

そんな朝食におススメしたいのが「ごはん+具だくさん味噌汁」です。具だくさん味噌汁は豚汁をイメージしてください。汁物の中にたんぱく源を入れれば、おかずも野菜も取れて調理の手間も減ります。

「ごはん+具だくさん味噌汁」は主食+主菜+副菜が摂れるだけでなく、汁物で身体が温まります。噛むことを意識すれば、カロリー消費もアップします。良いことがいっぱいの「ごはん+具だくさん味噌汁」、皆さんも朝食に取り入れてみてくださいね。