イタリアの夏にふさわしいお米のメニューはINSALATA Di RISO(インサラータ・ディ・リーゾ)です。色がきれいで冷たく、色々な食材が使えるので美味しくて便利な料理です。一般家庭で使われるのはツナ缶ですが、エビ・ゆで卵・ハムに変更可能です。

お米が具材の味を吸い、冷たくおいしく

野菜は、赤ピーマン・黄ピーマン・ニンジン・グリーンピース・インゲン豆・トマト・ネギなど。酢漬けの瓶を開けて好みの具を加えてください。キノコを含め全部でもOKです。ソーセージやチーズも入れることがあります。

わざわざ素材を買わなくても冷蔵庫の残り物で十分美味しく出来上がります。調味料はオリーブオイル・塩・酢またはレモン。私はレモンが好きです。

最近の料理本では、RIBEやPARBOILEDなどの米を推薦しています。PARBOILED RICEとは籾米の状態で蒸して乾燥後精米した米で、栄養価が高く型崩れしにくいので、ピラフなどに使われます。でんぷん質が解け出さないので、RISOTTO(リゾット)には不向きです。

10分ほど茹でた米の水を切ってボウルに入れ、上記の材料と混ぜます。ボウルに蓋をして冷蔵庫で保管。お米が具材の味を吸って冷たくて美味しいINSALATA DI RISOの出来上がりです。

お好みでマヨネーズまたはバルサミコ酢で味を整えてください。RISOTTOと同じく、お米は味を吸う役目です。

INSALATA DI RISOはPASTA(パスタ)と同じPRIMOPIATTO(プリモピアット)です。しかし、この一皿でだけで食事を済ますことも多いので、PIATTO UNICO(ピアットウニコ)でもあります。

SOTTO ACETO

イタリアの稲作試験農場を訪問

先日、イタリアの稲作研究家と農家のグループと一緒に試験農場を訪れました。朝7時、田んぼはひんやりとした風が吹き気持ちが良かったです。種米の田んぼはあぜ道まできれいに掃除され、稲が元気に育っていました。

試験農場に植えられた試験米は常に観察されています。その品種の特性と異なる株が見つかるとその都度間引きされ、残った株だけが穂をつけるのです。それを何年も繰り返してやっと一つの新しい品種が生まれます。田んぼから教室に移り、かなり専門的な講義を受けました。

イタリアの稲作研究家が選んだお米料理は

午後1時、楽しみの食事会が始まりました。テーブルにつく前にSpumanteで乾杯。テーブルに置かれたメニューには、「試験米」使用と記されていました。米産地ならではと言う感じがして、食べる楽しみが増えます。ワインはLANGHE NEBBIOLOです。

前菜は生肉。包丁の柄で叩いてペースト状になった肉を塩・黒コショウで味付けして形を整え、オリーブオイルで出来上がり。PIEMONTE料理で、現地の人に案内されると必ず勧められるメニューです。

次は釣鐘状の揚げ物が出てきました。黒米を詰めたかぼちゃの花の天ぷらです。

黒米を詰めた料理

第一コースは三色RISOTTO。トマトの赤・RUCOLAの緑・BURRATAの白。

三色RISOTTO

次は野生アスパラ入りサフランRISOTTO。黄色く見えるのは粉のサフランを使っているからで、本物は少し赤みがかっており、重さで比較すると世界で最も高いスパイスの一つです。スパイスのダイヤモンドと言ったところでしょうか。野生のアスパラはすーっと細く、歯触りも良く味がありました。

野生アスパラ入りRISOTTO

メインコースはビールを使って料理した軟らかいビーフ。稲作研究家とこのレストランに来たのは3回目ですが、確かに地元の一流のシェフが料理した米料理は記憶に残ります。

肉料理