子どもと和食を楽しもう♪ほっこり大根煮を時短で作るコツ
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こんにちは。料理研究家の松本葉子です。和食の定番・野菜の煮物は、やさしい味わいでほっこり気分になれるおかず。でも時間がかかる割に、味も見かけも地味だしなぁ…なんて思われがち。
野菜のおかずといえばサラダになってしまうというママと、和食ってつまんないって思っている子どもたちのために、簡単に作れておいしい煮物のコツを「大根」を使って紹介します!
とりあえず、だしの話は後回し! 下ゆでや面取りは余力があれば
前回の記事はこちら
子どもと和食を楽しもう♪ お刺身にひと手間で食べやすく
和食、特に野菜の煮物であればだしが決め手になるイメージですよね。確かにだしはとても大切なもの。でも、今回はだしの話は後回し。
だしの素でも濃縮つゆでもいいので、いつも使っている「だし」を使って大根を煮てみましょう。
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そして今回の主役・大根。お値段はピンキリですが、選ぶ時は、葉の切り口がみずみずしくて、皮に張りがあり、大きさの割に重く感じるものを。ただし、皮も使うなら無農薬・減農薬・有機栽培などにこだわるのもいいかもしれません。
ところで、大根の煮物の作り方を調べると大抵の場合、「煮崩れないように面取りする」「米のとぎ汁で下ゆでする」なんて書いてあります。確かにきれいに面取りして下ゆでしてから、丁寧にとっただしで煮れば、料理店みたいな大根煮が作れます。
つまり、面取りや下ゆではそれぞれ意味がある工程なのですが、ここはあまり神経質にならず、どちらも余力があればやるってことでいきましょう。
コツその1 油で焼いてから煮る
大根の煮物は、味をつけただしで煮るだけでは淡泊すぎて子どもたちや若い世代に喜ばれないということも。それを解決するのが、「油で焼いてから煮る」方法です。しかも、先に火を通すことで煮る時間も短くなりますよ。
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輪切りにした大根の水気を拭き(そのままだと盛大に油はねしちゃいます)、鍋や深さのあるフライパンに油を熱して焼きます。私は太白ごま油を使うことが多いですが、油の種類はお好みで。
焼き色がついたら余分な油を捨て、ここにだしと醤油、みりんなどの調味料を加えて煮ていきます。濃縮つゆなら好みの味に希釈すればOK。油揚げや鶏肉などを合わせる時は、煮汁が一度沸騰したところで加え、その後、弱火~中火で煮ていきます。
圧力鍋使いのママなら圧力鍋を使えばさらに時短が可能。蓋をして煮ている間に、ほかのおかずを作ってしまいましょう!
竹串がすっと通るくらい柔らかくなれば、そのまま煮汁にいれた状態で冷まします。冷めていく時に味がしみこんでいくのです。アツアツを食べたい時は食べる直前にもう一度温めましょう。
できあがりはこんな感じ。これは大人用の盛り付けです。柚子などを添えるといいですね。
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子ども用にはこんな盛り付けも。切っておくと食べやすいし、とろけるように柔らかく、しかも油でコクが深まった大根なら「おいしい!」の声が聞ける可能性大ですよー。
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コツその2 小さめに切って煮る
お箸で簡単に崩れるくらい柔らかく煮えた大根のおいしさは格別。でも、時間がない時には、小さく切ってから煮ればいいんです。大根の煮物=輪切りと考えないで、時にはキューブにしてみましょう。圧倒的に早く煮えますよ。
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ただし、小さく切った分、大根のうまみも煮汁にでてしまいやすいので、煮汁も一緒に味わえる盛り付け方がおすすめです。
これは大人用の盛り付け。ねりゴマを煮汁でのばしたものをかけています。
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こちらは子ども用。一口サイズのキューブだから、煮汁と一緒にスプーンで食べられますよ。大人用と同様にねりゴマを添えても。
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コツその3 だしの出るものと一緒に煮る
「だしは後回し」と最初に書きましたが、だしを使わなくてもおいしくできる方法があります。それはだしの出る素材と一緒に煮ること。
だしの出る素材といえば、植物性なら海藻や干し椎茸、動物性なら肉類(大根には牛、豚、鶏、どれも合います)や魚介ですが、おすすめはズバリ「イカ」。
イカは魚介の中でも扱いやすく、しっかりした風味のだしが出るし、タンパク質も補給できます。しかも肉類に比べてイカだと、なんとなく「和食を作ってる」感が強いと思いません?
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写真は小さなヤリイカですが、イカの種類はなんでも。さばくのが面倒なら茹でてあるイカでも、見切り品のイカのお造りでも。さきいかだって使えますよ。
作り方というか、要するに大根とイカを一緒に煮ればいいだけ。イカは切り方も適当でいいし、魚に比べてアクも少なくて早く煮えます。ポイントは大根だけの時よりもやや濃いめの味付けにすること。
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おまけ~むいた皮を使ってもう一品
大根の皮や先の部分、面取りした時の切れ端なども捨てずに使っちゃいましょう。
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刻んでポリ袋に入れて塩もみ。しんなりしたら、水を入れて洗うようにして適度に塩分を抜いて水気を絞ります。
塩をあまり抜かず昆布や唐辛子、スダチなどを加えれば浅漬け風に(左)、塩を抜いてマヨネーズなどを添えればサラダ(右)になりますよ。
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まとめ
伝統的な和食を作るならしっかり基本を守って丁寧に…と考えるより、まずは大根を煮てみませんか?
油で焼いたり、小さく切ったり、いきなりイカと一緒に煮たり、ちょっと乱暴に思えるかもしれませんが、和食を気軽に食卓にのせて、子どもたちが和食に親しむきっかけになれば、もっともっと食の楽しみが広がっていきますよー。
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