BIO料理研究家の倉岡生夏です。11月24日は和食の日。普段から口にしている和食ですが改めて和食の良さや歴史について知ることで和食について考え直せるのではないかと思います。
和食のマナーでご飯を左、お味噌汁を右に置くのはなぜなのでしょう?

和食といえばご飯にお味噌汁

みなさんも和食といえばまずご飯とお味噌汁を思い浮かべませんか? 私たちにとって外せないものですよね。

でもなぜご飯を左、お味噌を右に置くのでしょうか。それには理由があります。右利きが多いため左にごはんがあると食べやすいから。という事もありますがもう少し深い理由があります。

お米は私たち日本人にとって特別なものだからです。

日本は古くからお米で納税したり、石高といってお米の生産量で国の大きさや収穫の多さや俸禄を表していた時代もありました。

今でも上座が左であるのは、平安時代から右大臣よりも左大臣の方が位が高いとされてきたからという説もあります。お米をありがたく頂くという気持ちからご飯は私たちの左側に置くという基本の配膳位置がうまれたのでしょう。

ごはんはバランスよく食べる

左にご飯をもって、おかずを食べますよね。私も、幼少期の頃「一丁食いはだめよ」と言われていました。

それは私達はご飯とお味噌汁、ごはんとおかずなどバランスよく食べることをマナーとしています。

それは口中調味(こうちゅうちょうみ)の考え方からです。

口中調味とは、ごはんとおかずを口の中で混ぜ合わせるということ。

昔からある佃煮や梅干し、漬物などは塩や醤油を使い保存食として作られてきました。現代の梅干しなど、あまくてそのまま食べても美味しいものもありますが元々は冷蔵庫もない時代に長く食べられるものでした。

こういう保存性の高いものは塩分がしっかりあります。味の濃いものを口に含み、そのあとごはんを食べます。自分の味の加減でごはんを調節して食べると、ごはんの甘みや食感、素材の味を味わえることができます。また塩分の摂り過ぎも避けられますね。

スーパーなどで、保存を効かせたり色付けをしている添加物が入っているものもありますが自分でつくれば添加物をいれずに保存食がつくれます。

 いつでも簡単に作れる佃煮

昆布の佃煮

この時期に活躍するお鍋で、昆布で出汁をとったらその昆布を捨てることありませんか?その出汁が出た昆布を醤油、みりん、砂糖で煮るだけ!

食材を無駄にせず使うというところも和食のよいところですね。

おかかの佃煮

おかかを炒めて同じくしょうゆ、みりん、砂糖で煮るだけ。昆布より時間がかからないので時間がない時でも作れます。お弁当のおかかごはんにオススメです。それに小魚などいれても美味しいですね。

 

自然に出来ている和食のマナー。改めて考えることでお米のありがたみや和食の大切さを感じることができると思います。

最近、外国人の方が和食の料理教室や和の文化に興味をもっている様子をニュースなどで目にしましたが、私たちが家庭で和食を味わい、さらに世界の方に和食の良さを知って頂けたらよいのではないかと思います。