春になると和菓子が恋しくなりませんか。お茶会があったり、つぼみが芽吹いたり、季節の動きを感じる春は、和菓子のバリエーションも豊かで楽しい。春の和菓子の代表といえば、桜餅ですね。でも、和菓子って案外キレイに食べるのが難しくありませんか。大口をあけたら台無しです。キレイに和菓子をいただくコツ、お伝えしますね。

長命寺と道明寺の違いは

桜餅には2通りあります。クレープ状の生地で餡子をくるんだ桜餅が長命寺。お米の粒感を感じる俵型の桜餅の正式名は道明寺です。本来は関東が長命寺で、関西は道明寺が由来です。

長命寺は小麦粉を練った生地で、モチモチした食感が現代風かもしれません。道明寺はもち米をつぶしていて、コメの粒感を楽しめますね。長命寺と道明寺では、材料も食感も違います。今は東京ではどちらも食べますが、関西ではまだ道明寺が主流です。

桜の葉、食べますか?

桜餅の塩漬けされた桜の葉は、香りづけや乾燥除けになるとともに、菌の増殖を防ぐ役目もあります。餡子の甘さと桜の葉の塩味が合体して、なんとも大人の美味しさになるので、私は断然食べる派です!

桜餅は黒文字または菓子切りで食べます。和菓子は縦、次に横の順で切りましょう。黒文字を斜めに傾斜するように軽く持って、ゆっくり手前に引くように桜の葉ごと桜餅を切っていきます。

そこで葉脈を切るのが難しい、という声をたくさんいただきます。葉脈に対して直角になるようにゆっくり切ってみてください。プチッとかすかな音とともに切れてくれますよ。

どうしてもうまく切れない時は、先に桜餅だけを食べ進め、残りの一口分を残った桜の葉でくるんで食べるのがお薦めです。

手で食べるのはNG

手で持って食べたら食べやすいのですが、美しい和菓子は手で食べるのはNGです。一口ごとに季節の香りを愛でながらいただいてみてくださいね。

もし、桜の葉を食べないならば、2つ折りにしておきましょう。食べ跡への配慮は美しい食べ方のポイントです。(『人生が変わる「美しい」食べ方』小倉朋子著/宝島社 ~小倉式食事七則「エンディング美の法則」より~)

最近は、桜餅を食べたことがない、という若い人も少なくありません。季節の風物詩として和菓子を楽しみに過ごす感性を、子どもの頃から身に付けてあげましょう。五感を感じる食べ方の日常により、生活習慣も整いやすく、学力アップにもつながることがわかっています。