カリフラワーで熱々のグラタン! イタリアでのおいしい食べ方【レシピ付き】
イタリア在住フードライター鈴木奈保子です。冬の定番野菜、白いカリフラワー。筆者の住むイタリアでは、カリフラワーは白だけではなく緑色や紫など見た目にも色鮮やかな品種があって、毎日のように色を変えて冬の食卓に登場します。今回はイタリアでのおいしいカリフラワーの食べ方をご紹介します。
カリフラワーは地中海が原産!紫や緑まで色とりどりの目にも楽しい
花蕾(からい・花のつぼみ)が密集していてモコモコとした形がキュートなカリフラワー。冬野菜の代表格として、日本でもお馴染みの白い野菜です。一方、原産地であるとされるイタリアでは、白だけではなく、紫色や緑色、時にはオレンジ色などの品種もあって、冬の食卓に色を添えるカラフルな野菜として人気があります。
特に面白いのが、ロマネスコと言われるローマのカリフラワー。ピラミッドを連想させる形で、色は鮮やかな黄緑色をしています。イタリアではこのロマネスコをブロッコリーと呼びますが、カリフラワーと同じ品種です。味もカリフラワーとほぼ同じなものの、色が違うと別の野菜に感じられるのが不思議です。
一方、イタリアでは日本のブロッコリーのことを「シチリアのブロッコリー」と呼びます。そして、シチリアのカリフラワーは紫色が名産-と、なんだかややこしい話ですね。
カリフラワーを選ぶコツは
ビタミンC、ビタミンB群、ビタミンK、カリウムやカルシウムなどのミネラル分を多く含むカリフラワーは、野菜の中でもダントツに栄養素が高く、免疫作用を正常に保つのに役立つと言われています。イタリアの家庭では、毎日のように登場する冬の定番食材です。
カリフラワーを選ぶときは、蕾が固くしまっている新鮮なものを選ぶのがコツです。鮮度が落ちやすいので、買って来たらまずは簡単に茹でるか蒸すかして冷蔵庫で保存すると、鮮度が長持ちするうえ、すぐに調理に使えて便利です。
イタリアでの食べ方ですが、もちろんパスタの具材として大活躍。パスタと一緒に茹でて、オリーブオイルで炒めたニンニク、アンチョビ、パルミジャーノ・レジャーノチーズとあえれば、もう立派なイタリア料理です。
茹でただけのカリフラワーにオリーブオイルと塩、酢をあえてシンプルな温サラダにしたり、ポタージュスープにしたり、衣をつけてフリットにしたりなど、イタリア料理のレシピはたくさんあります。ほのかな甘みが特徴のカリフラワーは、ほとんどの具材と相性がよく、いろいろな料理のバリエーションが可能です。
その中でも、特に大人から子供まで大人気なのがカリフラワーのグラタンです。ホワイトソースとあえて、オーブンで焼いただけのシンプルなレシピなのですが、カリフラワー自体の味がしっかりと感じられて、コクのある仕上がりです。
イタリア風カリフラワーグラタンのレシピ
<材料(4人分)>
カリフラワー 1個
牛乳 600ml
小麦粉 60グラム
バター 60グラム
パルミジャーノ・レジャーノチーズ 大さじ2
ナツメグ、塩、こしょう 少々
<作り方>
- カリフラワーを洗って、小さな房に切り分けて蒸し器で柔らかく蒸す。
【ホワイトソースを作る】 - 鍋で牛乳を温める
- 厚手の鍋を弱火にかけ、バターを溶かし、小麦粉を炒める。さらさらした状態になったら、一度火を止める。
- 温めた牛乳を一気に加え、ダマにならないように泡だて器を使って中火でよく混ぜ合わせる。
- なめらかになったら、木べらに持ち換えて、焦げないようにクリーム状になるまでよく混ぜ、沸騰してぶくっと泡が立つようになったら出来上がり。ナツメグ、塩、こしょうも加え、味を調える。
- オーブン皿に、バター(分量外)をぬり、茹でたカリフラワーを並べ、上にホワイトソースをかける。
- さらに上に、パルミジャーノ・レジャーノチーズをかけ、200度に温めたオーブンで20分ほど、表面に焼き色が付くまで焼けば、できあがり。
メインの食材はカリフラワーだけなのに、グルタミン酸豊富な素材の旨みがしっかりと楽しめます。イタリアでは「コントルノ」と呼ばれる付け合わせの野菜料理ですが、意外とボリュームがあるので、ベジタリアンのメイン料理としてもぴったりです。
味が淡白なカリフラワーはいろんな食材との相性がいいため、ハムやチーズを加えたりといろいろアレンジできるのも楽しいレシピです。今が食べ時の旬のカリフラワーを使って、寒い冬ならではの熱々のグラタン料理、ぜひお試しください。
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