フードコーディネーターの佐々木沙恵子です。今回は15分でできる、定番和食の時短&簡単ぶり大根のレシピをご紹介します。
寒くなると食べたくなるのは身体を温めてくる料理ですね! 和食の定番ぶり大根は、冬が旬のブリと大根を使った今の時期が一番おいしいごはんによく合うおかず。味が染み込むのに時間がかかる煮物は、普段はあまり作らなかったり作り置き用のおかずにしている方も多いかもしれませんが、作り方のコツを抑えれば短時間でもおいしく仕上がります。

冬に食べたい定番和食 ブリ大根の時短レシピ

火が通るのに時間がかかる大根は、時短調理のために厚く皮をむいて薄めに切り、電子レンジで下処理。ブリは調理しやすい切り身を使い、霜降りをして、調味料を酒→砂糖→醤油の順番で入れることで臭みがしっかり取れます。少しのコツで驚くほど簡単に、短時間で味がしっかり染み込んだおいしいブリ大根が完成!

【材料】(2人分)
ブリの切り身 2切れ
大根 1/4本
水 200ml
酒 100ml
砂糖 大さじ2と1/2
醤油 大さじ3と1/2

【作り方】

1.大根は皮を厚めに剥き1cm幅の半月切りにする。耐熱皿に入れ、水大さじ1をふってラップで覆い、電子レンジ(600W)に3分間かける。大根が透明になり竹串がすっと通るようになったら水分をきる。

平たいお皿に重ねず並べると短時間でまんべんなく火が通ります。

2.ブリは1切れを3つに切る。ボウルに氷水を用意しておき、鍋に湯を沸かし、沸騰したらぶりを湯にくぐらせ霜降りする。表面が白くなったらすぐ氷水で冷やす。

3.鍋を水洗いし、大根を下に重ねその上にブリを乗せる。水、酒を入れて強火にかけ、沸騰したらアクを取る。

味が染み込むのに時間がかかる大根は下に入れましょう。水は具材にかぶるくらいでOK。水が足りなければ少し足してください。

4.砂糖を入れて落し蓋をし、中火で5分程度煮る。落とし蓋を取って醤油を入れ5分煮詰めて完成。

意外と簡単!魚料理の下処理のコツ

魚の煮物といえば、ブリ大根や鯖の味噌煮など、冬が旬でおいしい料理がたくさん! でも臭みや下処理が気になってあまり魚を調理しない方も多いと思います。また、魚は調理に手間や時間がかかりそうなイメージを持っている方もいるかも?

魚の煮物を作るときに絶対やってほしい下処理は「霜降り」。霜降りとは、煮汁で煮る前に魚の表面に付いているぬめりや臭み、余分な脂肪を熱湯をかけて落とす下処理のことです。一手間かかりますが、やるのとやらないのでは出来上がりの味が格段に違い、煮崩れを防げるなどの嬉しい効果も。

特にブリやサバなどの青魚は、下処理をしないと臭みが出やすいので、煮物や鍋物では必須。霜降りをすると煮汁やスープに魚の臭みが出にくくなったり、よりおいしく仕上げることができます。

煮物の2つの共通ルールで時短調理

煮物を作るときに覚えておきたい、味をよく染み込ませる作り方のポイントは二つ!

一つ目は、根菜類などの火が通りにくい野菜や魚は、水 (だし)からじっくり煮ること。逆に柔らかい葉物野菜などは、沸騰してからさっと煮るだけでOKです。今回はブリと大根を使っているので、水とさらにブリの臭みを取る酒で煮て味を染み込ませています。

二つ目は、調味料を砂糖→醤油の順で入れることです。砂糖は醤油より味が染み込むのに時間がかかります。いっぺんに調味料を入れて煮込むほうが楽ですが、先に醤油や塩などを入れると塩味が先に染み込み、実は甘みが出にくくなるんです。そうなると、味を濃くするために調味料を入れすぎたりしてしまいがち。

全く同じ分量で調理しても調味料を入れる順で味が変わり、砂糖を先に入れるだけで少ない調味料でおいしく仕上がります。ぜひ覚えておいてくださいね。

いかがでしたか。敬遠しがちな魚料理も作り方のコツを抑えれば簡単においしく仕上がります。和食の基本のポイントを覚えて、ぜひ他の料理にも応用してみてくださいね!