ボンジョルノ。イタリア在住フードライターの鈴木奈保子です。今回は、イタリア人が大好きなホームパーティーの話題です。食べること、にぎやかなことが大好きなイタリア人は、誕生日や記念日といった特別な時でなくても、親しい人たちを自宅へ呼んでホームパーティーを開きます。オシャレなフィンガーフードと「ワインカップ」を使ったカジュアルなイタリア流ホームパーティーをご紹介します。

イタリア人はいつでも気楽にホームパーティー!

イタリアでは、キリスト教の行事や、誰かの誕生日など何かにかこつけて、大勢で集まって食事をします。みんなで集まることが大好きなイタリア人は、特別な日ではなくても、予定さえ空いていればという感じで気楽に自宅へ招待します。

ホームパーティーだからといって気構えたりしないのがイタリア人。大切なのは、親しい人たちとおいしい食事やワインと一緒に会話を楽しむ、くつろいだ時間を過ごすことなのです。

カップルや家族ぐるみで招待するのがイタリアのマナーなので、ついつい大人数になってしまうことが多いのですが、そんな時には、オシャレなフィンガーフードをたくさん用意したカジュアルなビュッフェタイプが主流です。

フィンガーフードは、ナイフやフォークなどのカトラリーを使わなくても、指でつまんで食べることができる料理のことです。簡単にできておいしいと人気です。

そして、食事に合わせるワイン。料理に合わせて、赤、白、ロゼなどを用意します。

フィンガーフードのおもてなしに便利なワインカップ

数種類のフィンガーフードの前菜(アンティパスト)を用意した場合、料理に合わせたワインをボトルで用意するのは大変です。ハムやサラミなどの肉系のお料理と、スモークサーモンやエビなどの魚介類を使ったお料理に合うワインは違うからです。

こんなときに便利なのが、本場イタリアでも人気上昇中な「ワインカップ」です。イタリアの「デ・アンジェリ」社のワインカップは、187mlの手ごろな容量のPET製カップに入っていて、赤、白、ロゼの3種類そろっています。それぞれの好みのワインを選ぶことができるので、みんな大喜びです。

赤ワインはメルロー種を100%使ったライトボディなので、軽い肉料理によく合います。白ワインはシャルドネを100%使った辛口白ワインです。熟した果実味のあるやや辛口な味わいは、軽い前菜などにぴったり。さらに最近人気のロゼワインは、フレッシュで軽快な飲み心地です。

手のひらにすっぽり入るかわいらしいデザインで持ちやすく、カジュアルなフィンガーフードのパーティーで片手に持つのに最適。蓋までついているので、こぼれる心配もありません。

手軽に挑戦したい人気のフィンガーフード

本格的なイタリアワインに合うイタリアのフィンガーフードの定番は、ブルスケッタ。オーブンで焼いた薄切りパンに、にんにくを擦りこんで、塩とエキストラヴァージンオリーブオイルをかけただけのシンプルな料理。お好みで、新鮮なトマトとバジル、黒オリーブのペースト、チーズやハム類をのせてもいいですね。

また、小さく切ったモッツァレッラチーズとプチトマトを楊枝に刺しただけでも、立派なイタリア風フィンガーフード。クラッカーにクリームチーズとスモークサーモン、生ハムなどをのせれば、もう一皿できてしまいます。

日本でも食べられている材料でできるのに、本格的なイタリア料理のようなメニューをご紹介します。

トマトとチーズの包み焼きのレシピ

【材料】12個分
・サンドイッチ用の食パン 3枚
・卵 1個
・パン粉 適量
・溶けるチーズ 100g
・トマト 1/2個
・バジル 4~5枚
・エキストラヴァージンオリーブオイル 適量
・塩 少々

【作り方】

  1. 食パンを綿棒で薄く伸ばして、4等分に切る。
  2. トマトは0.5cmくらいの小さな角切りに、バジルは細く切って、チーズと混ぜる。エキストラヴァージンオリーブオイルと塩少々も加える。
  3. 食パンの対角線に斜めに(2)の具をのせる。
  4. 左右の角を、具を包むように両側から巻いてきて、具の上で合わせる。溶き卵を使ってしっかり留める。
  5. 12個分作ったら、溶き卵に付けて、パン粉をまぶす。
  6. オーブン皿に並べて、180度のオーブンで約15~20分焼いてできあがり。

表面はパン粉がカリカリで、中身は溶けるチーズがとろりとしていて、子どもにも人気の一品。指でつまんで、ちょうどひと口で食べられるサイズがちょうどいい大きさです。みんなが着く頃合いを見計らってオーブンに入れておいて、熱々をどうぞ。

アイデア次第でいくらでもバリエーションが広がるところが楽しいフィンガーフード。今度の週末は、ワインカップとフィンガーフードで、気軽にホームパーティーを開いて楽しいひと時を過ごしてみませんか?