納豆は消化の良い植物性たんぱく質の補給源であるとともに、ネバネバの糸はうまみ成分のグルタミン酸と糖が結合したものであるため、うまみのある食材でもあります。
では、そのうまみを生かすと料理がおいしくなるのではないか? 用いる調味料を簡略化してもおいしくなるのではないか? そう考えて、レシピの覚えやすい簡単料理にしてみました。

オイスターソースとしょうゆと納豆で簡単「納豆入り麻婆茄子」

以前も納豆チャーハンなど、納豆料理をご紹介しました。
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納豆は炒めない!納豆チャーハンのおいしい食べ方【レシピ付き】

今回は、中華料理を納豆を使ってチャレンジします。中華料理といいますと、いくつもの調味料を使うイメージがありますが、こちらのレシピでは調味料はいたってシンプル。

まずは、「納豆入り麻婆茄子」。通常の麻婆茄子は複雑な調理工程ですが、この「納豆入り麻婆茄子」はとても簡単です。

【材料】(2人分)
豚ひき肉…200g
茄子…中2本
玉ねぎ…中1/2個
青ねぎ(万能ネギ)…1本
にんにく(お好みで)…1片
納豆…1パック
油…大さじ1
豆板醤(お好みで)…小さじ1
オイスターソース…大さじ1
しょうゆ…大さじ1
水…100cc
水溶き片栗粉…大さじ2
花椒…少々
※ひき肉は、牛でも合挽きでも鶏でも何でも良いでしょう
※玉ねぎは長ねぎ1/2本でも良いでしょう

【作り方】
1.茄子は乱切り、玉ねぎはみじん切り、青ねぎは小口切りにする。

2.フライパンに油を熱し、茄子を炒め、茄子に油が回ったらひき肉と玉ねぎ、豆板醤を加え、ひき肉をほぐすように炒める。

3.納豆とオイスターソースとしょうゆ、水を加え、茄子が柔らかくなり、ひき肉がほぐれたらにんにくをすりおろして加え、にんにくの香りが立ったら水溶き片栗粉でとろみをつける。

4.器に盛り、花椒と青ねぎを散らして完成。

納豆はかき混ぜて粘りを出してから加えても、取り出したまま加えても、どちらでも良いです。メインの調味料はオイスターソースとしょうゆを各大さじ1。これなら覚えやすいですよね。市販の麻婆の素を買わなくても簡単にできます。

ひき肉の動物性たんぱく質、納豆の植物性たんぱく質、茄子のビタミン・食物繊維・ナスニンやクロロゲン酸などの抗酸化成分という、栄養バランスのとれた一皿になっています。茄子を豆腐に差し替えれば納豆入り麻婆豆腐にもなります。茄子と豆腐の両方を加えて納豆入り麻婆豆腐茄子にしてもおいしいですよ。

オイスターソースと味噌と納豆で簡単「納豆入りジャージャー麺」

中華麺に肉味噌をのせたジャージャー麺。これにも納豆を加えるだけでうまみが増します。

【材料】(2人分)
中華麺…2玉
豚ひき肉…200g
玉ねぎ…中1/2個
グリーンアスパラガス…2本
油…大さじ1
豆板醤(好みで)…小さじ1
納豆…1パック
味噌…大さじ2
水…100cc
水溶き片栗粉…大さじ2
ごま油…少々
※ひき肉は牛でも合挽きでも鶏でも何でも良いでしょう。

【作り方】
1.玉ねぎはみじん切り、グリーンアスパラガスは根元のほうの皮を剥き、小口切りにする。

2.フライパンに油を熱し、ひき肉と玉ねぎ、グリーンアスパラガス、豆板醤を炒める。

3.納豆、味噌、水を加え、水溶き片栗粉でとろみをつけ、ごま油を加えて香りを立たせる。

4.ゆでた中華麺を皿に盛り、(3)を上からかけて完成。よくかき混ぜていただきます。

メインの調味料は、味噌を大さじ2。これなら覚えやすいです。グリーンアスパラガスはこの季節はお値段が張るので、冷凍のものを使っても良いし、アスパラの代わりに青ねぎでも刻みパセリでも良いでしょう。

うまみの相乗効果が生まれる!

いかがでしたか。納豆入り麻婆茄子も納豆入りジャージャー麺も、ひき肉のうまみ成分イノシン酸と納豆のうまみ成分グルタミン酸が組み合わさることで、うまみの相乗効果が生まれているのです。これがおいしさの秘訣です!ぜひお試しください。