皆さん、食事の際に食べ方やマナーを意識していますか? マナーを気遣い美しく食事をすれば、周りの人たちに好印象を与えて、さらに自分自身も思い切り楽しむことができますよ。今回は、知っておくべき食事の基本マナー、正しい服装や姿勢についてご紹介します。

大人のたしなみ!食事の基本マナー

食事の基本マナーとして、具体的にはどのようなことに気を付ければいいのでしょうか。まずは、食器やフォーク、スプーンなどをぶつけて音を立てないようにしましょう。基本中の基本ですが、食器だけでなく、口に入れたときに「クチャクチャ」と音を立てて食べないように意識することも大切です。

次に、2人で食事をする際は食べるスピードを相手に合わせましょう。あまりにも早く食べ終わると相手に気を遣わせてしまいますし、遅すぎると相手を待たせてしまいます。

また、食事中にする会話の内容にも気を配りましょう。特に相手が女性の場合、相手の容姿や体重などに関することはデリケートな話題であるため、避けたほうが無難です。

知っておきたい洋食のマナー

洋食で気を付けるべきポイントをご紹介します。まず、テーブルナプキンの使い方です。ナプキンは、口元や指が汚れた際に拭いたり、食事中に衣服を汚さないようにするために使用します。

レストランなどでは注文が済んだとき、披露宴や会食などのパーティーでは乾杯が済んだときにナプキンを広げましょう。少しずらして二つ折りにし、膝の上に広げておきます。使うときは、汚れが見えないよう、めくって内側部分を使いましょう。

ナプキンについての過去記事はこちら
ナプキンを広げるタイミングは?テーブルマナーのプロがアドバイス

マナーとして、テーブル上にナプキンが用意されている場合は自分のハンカチやティッシュを使わないようにしましょう。「店が用意したナプキンが汚れていて使えない!」という意味になってしまいます。使わなくてもテーブル上にハンカチなどは置かないようにしてください。

また、食後にナプキンをきれいにたたむことは「おいしくなかった」という合図になるといわれているため、注意が必要です。下品にならない程度に、ずらして置いておきます。

次に、ナイフやフォークの使い方です。テーブル上に並んだ何本ものナイフやフォークを目の前にすると迷ってしまいそうですが、外側から順に使っていきましょう。フルーツやデザートは、ショープレートの上に置いてあるものを使います。

知らないと恥ずかしい和食のマナー

日本人ならば知っておきたい、和食に関するマナーを2つご説明します。

まずは、正しい箸の持ち方です。上の箸は鉛筆と同じように持ちます。親指、人差し指、中指の3本で支えましょう。下の箸は親指の付け根に挟み、薬指の第一関節あたりで支えます。下の箸は動かさず、人差し指と中指のみを動かします。

お箸についての過去記事はこちら
鉛筆の持ち方の応用で…お子さんに簡単に教えられるお箸の正しいマナー

次に、懐紙(かいし)の使い方です。懐紙とは二つ折りの和紙のことで、昔は着物の懐に入れて現代のティッシュのように持ち歩かれていました。お茶席では、よく和菓子の下に敷かれていますね。

これを和食の席で使えば、美しく上品な印象になります。料理を口に運ぶ際に汁が垂れないよう左手に持ったり、食後のお皿の上に残った小骨や果物の皮などの目隠しにも役立ちますよ。

懐紙は基本的に束のまま使うようにしましょう。とりわけなどに使う場合は、一番上のものを裏返しに折って、外に面していなかったほうを使うこと。

懐紙についての過去記事はこちら
大人のマナー…懐紙の正しい使い方を礼儀作法のプロが伝授

知って得する中華のマナー

意外と知られていない中華のマナーですが、しっかり押さえておきましょう。

まず、円卓の使い方です。回転テーブルの上には、料理の大皿や調味料など共有するものだけを置きます。食べ終わった後の取り皿やグラスなどは乗せてはいけません。背の高い瓶など割れやすいものも乗せないようにしましょう。

円卓の場合、席次は部屋の入り口から最も遠い位置が上席となります。上席に主賓が座った後に、主賓から見て左、右の順に座っていきます。料理が運ばれてきたら、まず上席に座っている人から取りはじめ、右回りに順番に取り分けていきます。

その際は、必ず座ったまま取り分けましょう。和食や洋食のマナーと同じく、全員が取り終わるまでは料理に手をつけてはいけません。残った料理をとるために円卓を回すときは時計回りに。

お食事ファッションの注意点

食事の場にふさわしい服装とは、どのようなものでしょうか。まず大切なのは、清潔感のある装いを心がけることです。食事をする場所に応じたドレスコードを意識し、派手なアクセサリーは控えるようにします。

たとえ「カジュアルでOK」と言われていても、それはあくまで「ドレスコードの中でカジュアルな服装」という意味です。普段着のような最低限のコードを守らない格好は、入店を断られてしまう可能性もあるので注意が必要です。

荷物は必要最低限にして、バッグはなるべく小ぶりなものを選びましょう。靴は、高級店ではブーツやミュールを履くのは控えます。スカートの場合、丈が短すぎるものはNGです。また、素足はマナー違反ですので、ストッキングなどを履くようにしましょう。

がっかりされるNG行動はこれ!

食事の席で、やってはいけないNG行動を3つご紹介します。

まず、香りが強すぎる香水をつけることや、柔軟剤の香りが強い服を着ていくことです。食事を楽しむためには「香り」も大切な要素の一つです。あまりに強い香りだと、食事のにおいや香りが感じられなくなってしまいます。絶対に避けましょう。

次に、はげたマニキュアや手入れのされていない指先のまま食事をすることです。料理を口に運ぶときなど、あなたの指先は意外と相手によく見られています。手入れをきちんとし、美しい指先で食事の席に臨むようにしましょう。

最後に、食事中に髪の毛や顔をさわることです。髪が長い場合はあらかじめまとめておき、ジャマにならないようにしておきます。

マナーを守って食べ方美人を目指そう!

マナーは「一緒に食事をする人に嫌な思いをさせないため」に守るものです。つまり、マナーは義務というよりはむしろ、自分も周りも気持ちよく食事を楽しむことができるよう自ら行うものなのです。食事を楽しむためには、相手を不快にさせないよう、服装やマナーに気を配ることを忘れないようにしましょう。