だんだんと肌寒くなり、秋も深まる10月。「食欲の秋」と言われるほど、暑さも和らいで食欲も増してきますし、おいしい食材がたくさん出回ります。実は、秋が旬の食材にはアスタキサンチン豊富な鮭、低カロリーで食物繊維豊富なきのこ、DHA/EPAを含むさんまなど、おいしいばかりでなく健康や美容にも嬉しい食材がたくさんあります。今回は健康や美容を気にする方にもおすすめの、旬の鮭やきのこ、さんまのおいしい食べ方をご紹介します。

アスタキサンチン豊富!旬の天然秋鮭を味わおう

夏の紫外線ダメージを受けた肌にもおすすめなのがアスタキサンチン豊富な鮭。アスタキサンチンは非常に高い抗酸化力を持つとされています。DHAやEPAも含んでおり、非常に健康や美容にも嬉しい食材です。

旬のこの時期には、天然の秋鮭も出回ります。一年中出回っている鮭の多くは養殖ものや輸入ものが多く見られますが、この時期ならではの天然の秋鮭は、味わいも格別。塩蔵されている塩鮭ではなく、生の(塩蔵されていない)秋鮭は、さまざまなお料理に使えるので、この時期は特に味わいたい食材のひとつです。

鮭に小麦粉をまぶしてバター焼きにし、パプリカとトマトで作ったソースに、輪切りレモンを添えて

ソテーはもちろんのこと、電子レンジで加熱して火を通し、春巻きの皮で包んでタルタルソースなどと一緒に揚げてもおいしくいただけます。生鮭だからこそできる、ハンバーグもおすすめ。お子様もよりおいしく召し上がれる一品になると思います。

鮭ハンバーグのレシピ

<材料>(2人分)
生鮭 200g
生パン粉 25g
牛乳 大さじ1
卵 1個
A:大葉 4枚
A:玉ねぎ(みじん切り) 大さじ1
A:醤油 小さじ1と1/2
A:ごま油 小さじ2
A:塩・こしょう 各少々
小麦粉 適量
サラダ油 適量
酒(または白ワイン) 適量

<作り方>

  1. 生鮭は皮と骨を取り除き、たたくようにしてミンチ状にする。生パン粉は牛乳に浸しておく。
  2. 卵をボウルに割り入れ、(1)を加えてよく混ぜ合わせ、Aを加えてさらに混ぜ合わせ、丸く成形して小麦粉を薄くまぶす。
  3. 油をひいたフライパンを熱して中火で両面を焼き、酒をふって蓋をして蒸し焼きにする。

低カロリーで食物繊維豊富なきのこのおいしい食べ方

一年中で見かけるきのこも、旬の秋の時期には天然のものもスーパーでも手に入れることができるようになり、旬だからこその香りや食感を楽しめます。

いつものおでんにもきのこをたっぷりと入れると、きのこ出汁がたっぷりと出た秋らしいおでんになります。

きのこの香りは普段のおかずの隠し味にもおすすめ。ハンバーグや肉団子を作るときに、ひき肉に炒めたしいたけを混ぜて焼くと、香りが増して奥行きが生まれます。

うまみ凝縮!きのこソースのレシピ

フライパンで炒めてからミキサーで撹拌(かくはん)すれば、冷凍保存も可能なきのこソースができます。うまみがたっぷりで、ステーキや魚介のグリルなどのソース、野菜のディップなど、さまざまなお料理に使えます。

<材料>(作りやすい分量)
きのこ 2袋(200g)
太白ごま油(米油などでも代用可) 1/2カップ
紹興酒または日本酒 大さじ2
しょうゆ 大さじ1
鶏がらスープ(お湯で鶏がらスープの素を溶かしても代用可) 1/4カップ
オイスターソース 大さじ2

<作り方>

  1. きのこは粗く刻み、油(分量外)を入れたフライパンで炒める。香りがしたら、ミキサーにすべての材料を合わせる。

非常に簡単ですが、絶品のきのこソースが出来上がります。きのこは1種類よりも複数の種類を使うとより一層味わい深いソースになります。ミキサーが回しにくいときは、水を加えて撹拌した後、フライパンなどに入れて軽く煮詰めると良いと思います。

DHA/EPA豊富なさんまの選び方とおいしい食べ方

さんまにもたくさんの嬉しい栄養素が含まれています。DHAやEPA、ビタミンAやビタミンDも含んでおり、おいしいだけではなく身体にも嬉しい食材です。

旬のさんまの上手な選び方は?

せっかくいただくなら、おいしいさんまを選んでいただきましょう。

  • 頭から背中にかけて盛り上がり、厚みのあるもの

さんまは「秋刀魚」と書くように、刀のように幅が広く、ずんぐりとしたものが脂が乗っていると言われています。

  • お腹が硬くハリのあるもの

魚は内臓から悪くなるので、お腹を見ることが大事。他のお魚も同じです。

  • 黒目の周りが濁っておらず、透明で澄んでいるもの

こちらも他の魚に共通していますが、目が光って澄んでいるもののほうが新鮮といわれています。

  • 口と尾が黄色いものは脂が乗っているもの

尻尾を持った時、刀のように一直線に立つサンマは新鮮です。

以上が鮮度が良く、おいしいさんまと言われています。スーパーや魚屋さんで選ぶときの参考にされてみてください。

さんまのおいしい食べ方1:さんまのフライ

近所のお寿司屋さんで教えていただいたさんまのロールフライ

塩焼きのさんまも絶品ですが、揚げてもおいしくいただけます。

三枚おろしにしたさんまに塩をふり、たたいた梅干し、大葉を乗せて海苔巻きのように巻いて楊枝で止めます。小麦粉や片栗粉をまぶして揚げたり、小麦粉・溶き卵・パン粉をつけてフライにしてもおすすめ。

さんまのおいしい食べ方2:肝も捨てずに味わおう!

新鮮なさんまの肝もとてもおいしいです。肝を取り出し、バルサミコ酢、しょうゆ、みりんとともに潰しながら煮詰めれば、肝ソースに。シンプルに塩焼きしたさんまにも、オリーブオイルなどでソテーしたさんまに添えてもおすすめです。バルサミコとみりんの甘みとコクが、肝と非常に合います。

皆様も秋の味覚をヘルシーにおいしく楽しんでください!