ナチュラルローソンで「玄米おにぎり」がリピート買いされる理由は
ナチュラルローソンが6月、全店舗で発売開始した「金のいぶき」を100%使用した「玄米おにぎり(金のいぶき)」が当初計画を超え、しかも女性客で第1位、男性客では第2位の高リピート率を誇っている。そこで7月22日、追加発売した「玄米焼おにぎり」は、販売量が先行品を上回る好調ぶりで、リピート率も先行品に迫る勢いとなっている。
おいしさと高栄養を兼ね備える「金のいぶき」
健康志向の世相に応えコンビニでも、もち麦や雑穀入りなど健康基軸のおにぎりが多く発売されている。ナチュラルローソンでは、希少価値のある素材を模索する中で出合ったのが「金のいぶき」。おいしさと高栄養を兼ね備える玄米食専用品種で、「必ず注目されると直感した」と商品部シニアマーチャンダイザーの大仲和良氏は話す。
金のいぶきの最大の特徴は、一般的な玄米の3倍もある大きな胚芽にある。結果、ビタミンB群、E群やGABAが豊富に含まれる健康性に加え、胚芽の部分から水が入り、吸水性が悪く長い浸漬時間が必要な玄米の加工適性上の欠点を解消。1日3回商品を供給するコンビニにとって、白米並みの浸漬時間は必須であり、導入の決め手となったという。
しかも低アミロースでもっちりして軟らかく、白米同様の炊飯が可能。粘りもあるため、成型も容易だ。というのは、一般的なコメを玄米100%で使用すると、パラパラしておにぎりとしての成型ができない。こうした特徴は、おいしさや食べやすさにもつながっている。
当然、売れ筋1、2位商品のように多くの人が購入するわけではない同品だが、一度買った人は繰り返し購入する。しかも今までコンビニおにぎりを買ったことがなかった人が購入し、既存商品とカニバリゼーションがなく、売上げの上乗せが図られるとともに新規顧客獲得にもつながっている。
そこで大仲氏は、「金のいぶきを使った商品のラインアップ拡充を図り、今年中に弁当や寿司などを発売し、健康的なご飯を食べたい人の来店動機になれば」と、意欲を示す。
玄米の価値と親和性の高い客層を有するナチュラルローソンだが、金のいぶきは焼肉やウナギの蒲焼きなど味の濃い料理とも意外に相性が良く、健康軸に振れた商品だけでない、多様な可能性を秘めている点も魅力となっている。
◇日本食糧新聞2018年9月24日号の記事を転載しました。
日本食糧新聞の発行からウェブサービスの電子版、セミナーや展示会まで、食に関わる情報サービスをベースに人とのつながりやビジネスを支えます。 日本食糧新聞 外食レストラン新聞 百菜元気新聞 月刊食品工場長 電子版 たべぷろ 動画配信等のメディア事業 食品経営者フォーラム 食品文化振興会 新製品研究会 表彰事業 ファベックス 展示会 料理教室等各種事業
詳しくはこちら
コメント
記事コメント投稿サービス利用規約に同意の上ご利用ください。