こんにちは、ベジフルボディデザイナーmoccoです。「私の食卓」は、美と健康維持をモットーに自分らしく生きる美健女子の物語を小説風にお届けいたします。
第14話では、白菜の水分とビタミンたっぷりの栄養を、サッサっと簡単!朝漬けからかわいいスイーツまで堪能した丸井夫婦。美健男子料理も板についてきたところで…。

第14話はこちら
白菜シフォンケーキで美健女子に♪【小説・私の食卓:14】

【金曜日】すりリンゴは母の愛の味

「はぁ~…インフル4日目か。体力無いなぁ…」

「食べてないからね。少し食べてみる?」

「ん…食べるのもしんどい」

「リンゴをすったから食べてみない?」

「…すりリンゴかぁ~。子どもの頃に熱を出したら、母ちゃんがすってくれてたなぁ」

「熱が出た時って、噛まなくてよくてひんやりとしたフルーツって美味しいもんね」

「母ちゃんはすりリンゴにハチミツを入れてたなぁ」(注:1歳未満のお子様には控えてください)

「ウチは塩と梅干だった」

「じゃあ、全部入れよう」

「食べたら、ひと寝入りしててね…。行ってきまぁ~す」

………………………

「帰ってたんだ…」

「どう?調子は?」

「すりリンゴを食べて寝たら、少し気力が戻った感じがする」

「夜はリンゴ湯豆腐にするね」

*土鍋に水、1mm昆布、豆腐、梅干し、塩、醤油を入れ弱火で温めた後、食べる直前にすりリンゴをのせてかき混ぜながら食べる

「はぁ~?」

「1日1個のリンゴは医者いらずってね」

「…イケる!甘さとしょっぱさと酸っぱさとうま味が五感に染みる~」

「早く良くなってね」

【日曜日】これが本当のリンゴ酢!?クエン酸効果で元気回復

「なんか酸っぱいにおいがするけど…?」

「今、ピクルス液をつくってて、酢を沸騰させてるの」

「もしかしてリンゴを入れるの?」

「ピンポ~ン! 普通の酢にリンゴをいれたら…お手軽リンゴ酢!ってね」

*酸は、アボカドや有色ジャガイモの変色を止める働きもします

「おもしろい! でも、なんでピクルス?」

「“リンゴ”も“酢”も、元気回復にとって大事なクエン酸がたっぷりだから」

「そうなんだ、愛情たっぷりだね~」

「しょっちゅう寝込まれても!困るしね~」

【月曜日】滋養常備食に「味噌漬けリンゴ」

「久しぶりの弁当は一段と美味しかった~」

「病中病後は、滋養をつけないとね」

卵焼きにリンゴが入っていたのはびっくりだったけどね」

「デザート以外で料理に使えないかな~と考えてみたの」

「なるほど! リンゴの甘酸っぱいコクとフワフワ~な卵焼きがうまかった!」

「美健女子の基本調味料、味噌と昆布にリンゴを漬けてみました

「やるね~!」

「リンゴって焼くともっと甘くなるし、お腹の調子が一段と良くなるみたい」

「腸内環境って大事だよね」

「そうよ、元気な腸で栄養を吸収してしっかり働いてね!」

【土曜日】長崎名物の菓子パン「ヤキリンゴ」

「じゃぁ~ん…会社の人からもらった」

「あ~懐かしい! 長崎のヤキリンゴじゃん」

「ウチはさ、学校から帰ると母ちゃんがテーブルに置いてたんだよなぁ」

「私は、部活帰りに。口の中がボサボサするからコーヒー牛乳飲みながら食べてたかな」

「わかる(笑) 。でも、これは上五島で売っている菓子パンらしいよ。小さなカットリンゴが入ってる。昔はリンゴの香りだけだったのにね~」

「ねえ、焼いてみようか?」

「お~。バタークリームがざらざら溶けて“都会の味”っぽい」

「変わらない故郷の味ってありがたいねぇ」

「はい、ピクルス」

「なんで?」

「一緒に食べると、野菜の水分でしっとりした食感と甘酸っぱさがいいかな~って」

「昔のおやつって素朴で心の栄養かな」

「ココロとカラダを包み込むお母さんの愛情の味かもね」

第16話は、長崎に自生する香酸柑橘ゆうこうの歴史と魅力をご紹介いたします。お楽しみに。

美と健康の王道フルーツ!リンゴの魅力は無限大 ベジフルボディデザイナーmocco

リンゴの甘酸っぱい香りに出会うとなぜか“ホッ”としませんか? リンゴは果物としてだけでなく甘味料や多くの料理などにも活用される人気食材。旬は秋から冬ですが、季節を問わず食卓に登場する人気の果物です(CA貯蔵法)。

昔から「1日1個のリンゴは医者いらず」と言われるほど、私たちの健康を支えてくれる果物でもあります。

リンゴを食べて酸っぱく感じるのは、クエン酸サイクルの成分のクエン酸やリンゴ酸のため。体内でクエン酸サイクルが活発に働くことで、疲れにくい身体となり、美と健康を保ちます。

リンゴには食べた食材をエネルギーに換えながら体内の塩分を調整するカリウム、お腹の中を掃除してくれるペクチンも豊富です。さらに、リンゴには近くにある未熟な野菜・果物を追熟する働きがあります(リンゴからエチレンガスが発生するため)。未熟な食材と一緒にビニール袋に入れておくと、未熟な食材を早く美味しく食べることができます。

なぜ、たくさんの果物がある中でリンゴは皆に愛されるのでしょうか? アダムとイブの物語で「禁断の実」といわれ、白雪姫の童話やリンゴの唄などにも登場するように、リンゴには“人の心”を動かす魅力があるのかもしれません。

私が子どもの頃に熱を出すと、忙しい母がすったリンゴにハチミツをまぜてスプーンで食べさせてくれました。ひんやりとした口触りと甘酸っぱさが熱っぽい体にしみわたり、“ホッ”として心地よい眠りにつけました。

健康を維持してくれるだけでなく、病気や疲れている時に “がんばれ~!”と応援してくれる無限大パワーこそ!がリンゴの魅力なのではないでしょうか。我が子を想う母の愛と同じようだなと思います

<お手軽リンゴ酢ピクルス>レシピ

【材料】
・酢
・お好みの野菜・果物(今回は、カブ、アボカド、ゆうこう、ジャガイモ)*ジャガイモは加熱した後に入れます
・黒コショウ、ローリエはお好みで

【手順】

  1. 酢をひと煮立ちさせて冷ましておく(分量はお好みの容器に応じて)
  2. 野菜・果物はいろんな形にカットして耐熱容器に入れます*食べ方のバリエーションが広がります

・お手軽リンゴ酢ピクルスは、食前、お弁当、炒め物(南蛮料理も簡単)などあと一品!と思った時の助っ人です

<味噌漬けリンゴ>レシピ

【材料】
・味噌
・カット昆布
・リンゴ

【手順】

  1. リンゴは芯を除いて皮ごとスライスする
  2. タッパーに並べながら味噌を塗っていく
  3. ②に昆布をのせてタッパーに蓋をした後、タッパーを振って混ぜ合わせる。果汁が出てきだしたら調理できます

・リンゴ味噌漬けは豚肉と一緒に調理すると、成長期のお子様やアスリートなどの頑張る力がアップします

おススメアレンジ→両面を軽く炙った味噌漬けリンゴをヤキリンゴにはさんで食べる