丹波栗をクリームにした秋のタルトが優勝
全日本洋菓子工業会はこのほど、定番の洋菓子である「タルト」の技量や創造性を競う「Tarte-1(タルトワン)グランプリ」の決勝大会を東京都世田谷区の日本菓子専門学校で開催。全国の特産品を使用したオリジナルのタルト・シュクレ(甘味のタルト)を募集するもので、12人の決勝進出者が実演形式で作品を製作。ハイレベルな内容の中、リーガロイヤルホテル大阪の坂本美菜子さんが優勝した。
優勝した坂本さんは丹波の名産品・丹波栗や丹波黒豆きな粉を生かした「和~秋の味覚~」を製作した。丹波栗はシンプルな配合でマロンクリームを作り、和栗独特の香りと味わいを実現。また丹波黒豆きな粉はタルトの中心にダマンドに和三盆を合わせて使用し、丹波栗のコンカッセとともに焼くことで和の味覚を楽しめる設計とした。
農林水産省食料産業局長賞には岐阜の富有柿や同県産の無農薬石臼ひきのそば粉を使用した「柿と蕎麦粉のタルト(故郷の名産)」を製作した和楽紅屋の宇野博文さんが受賞。
また準優勝には「秋川とうもろこしのタルトシブースト」を製作した日本菓子専門学校の中西志帆さんが、第3位には「トルタ・ディ・アルケケンジ」を製作したカファレル神戸北野本店の赤保和彦さんが選ばれた。
同コンテストは日本全国の名産品を使用したタルトコンクールで、前身のロールケーキコンクール(ロールワングランプリ)から数えて今回で6回目。
決勝大会は10月初旬の書類審査を通過した12人で行われ、作品プレゼンテーションを含めた実演形式で技を競い合った。国内最大の洋菓子団体が主催するイベントとして毎年注目を集めており、多数の関係団体が協賛している。
◇日本食糧新聞の2017年11月29日号の記事を転載しました。
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