アンニョンハセヨ!埼玉県狭山市在住の在日コリアン3世で料理が大好きな李亜民です。今回のおすそ分けは「ジョン」です。朝、昼、晩と使って、ちょい残しした食材はありませんか?お弁当のおかずで使って少し余った野菜などが冷蔵庫のこやしに。なーんてことあるかと思います。全部「ジョン」にして食べちゃおうじゃありませんか!!

宮廷ドラマにも登場する「ジョン」

ジョンは韓国家庭料理の一つでもあり名節のときにも並ぶ一品です。宮廷料理には必ずと言ってもいいほど作られ、王様のお膳に並びます。韓流ドラマを見た際にはチェックしてみてくださいね。

薄切りや輪切りにした野菜、お肉、魚介などに小麦粉と溶き卵をつけて、油で焼いたものがジョンです。ジョンにはホバッチョン(朝鮮カボチャのジョン)、パジョン(ネギのジョン)、カジジョン(ナスのジョン)、コグマジョン(サツマイモのジョン)、ソコギジョン(牛肉のジョン)、セウジョン(エビのジョン)などなどたくさんあります。

韓国語で読むと“チョン”と発音するのもありますが、意味は同じです。

ホバッチョン(朝鮮カボチャのジョン)
コグマジョン(サツマイモのジョン)
カジジョン(ナスのジョン)、セウジョン(エビのジョン)

今日はジョンにしよう!明日は天ぷらにしよう!

上の写真はナスとエビのジョンですが、似てませんか?天ぷらに!韓国のジョンは油で揚げずに焼くだけなので、日本の天ぷらよりも簡単で楽チンです!油のあと処理も要りません。

食材は同じでも韓国と日本、ちょっとした作り方・食べ方の違いで、双方の味を楽しめるのはいいですね。その日の気分で変えてみるのはいかがでしょうか?同じ食材で作れるので、今日はジョンにしよう!明日は天ぷらにしよう!と唱えながら楽しんでみてください。

そしてもう一点イイところ。同じフライパンでいっぺんに焼けちゃうんです。写真のナスとエビも一緒に焼いていますよね。切る厚さをだいたい均一にすればお互いうまく焼けます。厚みが違っても、焼けたものからお皿に盛り付けていけば大丈夫です。

何をつけて食べればいいの?

天ぷらは塩やめんつゆをつけて食べますが、ジョンはヤンニョンジャンをつけて食べます。子どもには辛いかもしれないのでうちではポン酢で代用します。ヤンニョンジャンの作り方は「スプーン1杯垂らすだけで料理が無敵になるヤンニョンジャン」で紹介しているのでぜひ読んでくださいね。

ただ、ジョンは塩や塩コショー、ダシダをふって下味をつけるので、タレにつけて食べなくても十分かと思いますが、お好みで楽しんでください。わたしはヤンニョンジャンにつけて食べるのが好きなので塩を少しだけふります。

今回もレシピ付きなのでぜひチャレンジしてみてください。

オクラのジョン

▼材料(4人分)
・オクラ  2袋
・卵  2個 ---よく溶きましょう
・米粉  少々 ---小麦粉でも可、天ぷらにも使えます
◇塩 少々
◇ごま油 少々

▼作り方

  1. オクラを洗って水を切り、額を切り落とし縦半分に切る。
  2. 切ったオクラに塩をふる。
  3. 米粉を両面にまぶす。
  4. フライパンにごま油を引いて温めておく。
  5. 溶き卵に浸してフライパンで両面きつね色になるまで焼いたら完成。

今回は珍しいオクラのジョンを紹介しましたが、我が家ではよく食卓に並びます。横に切ると星型のオクラですが、「Twinkle Twinkle Little Star」の歌を歌いながら出したら子どもたちも食べるようになりました(笑)。

お弁当のおかずの色味合わせで1~2本使うも、余ったオクラたちはあっという間に焼けるジョンにぜひ変身させてみてくださいね。食べ方がどうしても茹でてかつおぶし、しょうゆ、と片寄りがちになってしまうとの声が多かったので韓国風に仕上げてみました。

お楽しみいただけましたでしょうか?またレパートリーが増えちゃいましたね!