三菱食品は11日から13日の3日間、総合展示会「ダイヤモンドフェア 2017」を東京都の東京流通センターで開いた。注力施策であるAI(人工知能)を活用した次世代型のソリューション提案を実施した。独自の新機能を導入した新しい酒類提案の事例を紹介し、将来に向けた売場・販促提案や課題解決策を得意先ら1万1000人に示した。

会場では、個人ごとに最適な酒を提案できる最新技術「AIソムリエ」の新機能を紹介。6月から新たに導入したスマートフォン用アプリ「SENSY ソムリエ」は、約4000アイテムのワインの中から、ユーザーの嗜好(しこう)に合った最適な1本をAIが選び出す。

ワインに加え新たにクラフトビールでの応用例を初披露。今後、ウイスキーなどの他カテゴリーに水平展開できる技術として、来場者の注目を集めた。

6月にリニューアルした独自のWebサイト「たのしいお酒.JP」を活用した売場連動策も紹介。記事の更新頻度をこれまでの月20回前後から一日2~5回に増やしたことで、アクセス数アップを図り、ユーザーを売場や料飲店へ誘導する仕組みだ。

6月施行の改正酒税法を踏まえ、売場での課題解決策も示した。従来のカテゴリー別の陳列ではなく消費者のライフスタイルに沿った新たな売場事例を紹介。

健康志向だが、飲酒を楽しみたい消費者層には、糖質やプリン体を含まない甲類焼酎を軸にレモンサワーやシーン別の提案を行った。

チルドのオリジナル商材では、チルド清酒「蔵しぼり生酒」とチルドビール「J-CRAFT」を紹介。また、新商品のチルドRTD「きちんと果実」も大きく展開し、チルド流通ならではの新鮮な柑橘系の香味を試飲でPRした。

ワインのオリジナル商材では、注力ブランドのブルガリア産「ロゴダジ」を展開した。全量手摘みによる高品質な味わいとコストパフォーマンスの高さを来場者に示した。

◇日本食糧新聞の2017年7月14日号の記事を転載しました。