和食の代表格ともいえるおせち料理。紀文がこのほど発行した「2020年 紀文・お正月百科」からは、令和初の正月に積極的におせちを用意しようとする若年層の意識が浮かび上がった。
また伝統行事や食文化としての正月・おせちについても、若年層ほど重視する傾向が浮き彫りとなった。同社は正月文化の保護・継承を重要な経営課題に掲げ、毎年発行する「お正月百科」で全国規模のアンケート調査結果を公表。正月に対する意識や過ごし方、おせちの実態に迫っている。

“令和初の正月”に関して6月、全国20~60代の既婚女性5000人(予備・本調査合計)にアンケート調査を実施。それによると、「令和を機に、初めてまたは久しぶりにおせち料理を用意する」と回答した層は20代が7.4%と最多だった。

また「おせち料理を例年通り用意する」と回答したうち、費用を「例年より増やす予定」とした層は20代で9.5%、30代で7.0%とほかを引き離した。さらに「令和を機にごちそうを用意する」割合は、20~30代で全体より2~4ポイント高かった。

1月に20~60代の主婦7015人にアンケートした別の全国調査では、「正月は日本の大切な伝統行事のひとつ」に対し「そう思う」「まあそう思う」と全年代で9割以上が回答。うち20、30代は「そう思う」の割合がともに5割以上と高かった。「正月は家族で過ごしたい」と答えた層でも20、30代がともに45%超と、40~60代より約10ポイント上回った。

紀文は20年正月に向け“集いとごちそう”をテーマに掲げて商品展開している。年末からの9連休が前年に増して主流となるとみられ、家族や親族の集いの場が増えると予測。おせちの用意率・喫食率も高まる大人数の食卓を想定し「3世代で集う、お正月の食卓」をサポートする。

◇日本食糧新聞の2019年12月20日号の記事を転載しました。