こんにちは。タイ料理研究家サクライチエリです。最近、「家のプランターでバジルが育ちすぎてしまったので、ガパオライスを作りたい」とのご相談や、「シソが育ちすぎたのを、どうやって使っていますか?」というご相談を複数いただきました。ということで今回は、おうちのバジル・シソが消費できて、子どもと一緒に食べられる「バジル炒め」を提案させていただきます。タイの家庭料理のガパオライスの応用で、フライパン1つで10分で作れるレシピです。

鶏ひき肉とジャパニーズバジル炒め

青ジソを1パック買ったものの、使ったのは数枚だけ、ということはありませんか? 苗で買って育てたら、思った以上に育ってしまったご家庭もあるかと思います。我が家の庭も1本の苗が巨木になり、以後、夏になるとシソの密林エリアができます。夏休みのお昼ご飯には「ジャパニーズバジル炒め」で青ジソを大量消費しています。

【材料】(2~3人分)
鶏ひき肉 150g
玉ネギ 中1/2個分
青ジソ 12枚ほど
ショウガ 輪切り5枚分ほど
卵 2~3個(人数分)
ご飯 お茶碗2~3杯分
サラダ油 適量
醤油 大さじ1
酒 大さじ2
オイスターソース 大さじ1/2

【作り方】

  1. 玉ねぎは小さめのくし切り、ショウガは細かい千切りにしておきます。
  2. フライパンに油を敷いて目玉焼きを作ります。
  3. 同じフライパンに油を大さじ1程度ひいて中火で熱し、鶏ひき肉と玉ねぎを入れ、肉に火が通らないうちに酒・醤油・オイスターソースを加えて、そぼろ状になるまで炒めます。
  4. 仕上げに青ジソをちぎって加えて火を止めます。辛いものが苦手なお子さんには、この段階で取り分けます。大人は千切りショウガを加えて混ぜ合わせ、ご飯の上にかけ、目玉焼きをのせて、温かいうちにいただきます。

豚ひき肉のイタリアンバジル炒め

イタリアンバジルも栽培してみたらけっこう茂ってしまって、消費に苦労しているというお話も伺います。ジェノベーゼもいいけれど、オリエンタル・スタイルのバジル炒めもたまにはいいですよ。

ついでに、やはりプランターで思った以上に大量収穫できてしまうミニトマトの消費にも貢献します。

【材料】(2~3人分)
豚ひき肉 150g
インゲン 5本
ミニトマト 5個
ニンニク 1片
イタリアンバジル 5枝分(1パック)
ナンプラー 大さじ1
オイスターソース 大さじ1/2
砂糖 小さじ1
ご飯 お茶碗1杯×人数分
卵 人数分

【作り方】

  1. まず、目玉焼きを作ります。
  2. 目玉焼きが焼けるまでの間に、ニンニクをみじん切り、インゲンは1cmほどにざく切り、ミニトマトは半分に切ります。
  3. 目玉焼きができたらお皿に移しておいて、同じフライパンでニンニクを炒めます。
  4. ニンニクの香りが立ったらひき肉、インゲンとナンプラー・オイスターソース・砂糖を加え、お肉に火が通ったらミニトマトを加えます。
  5. 最後にイタリアンバジルをざっとちぎって加えます。
  6. お皿にご飯をよそい、バジル炒めをかけ、目玉焼きをのせたら、出来上がり。

子どもも喜ぶ味にするコツは

どちらのバジル炒めも、バジルを加熱することで香りが穏やかになり、お子さんでも食べやすくなります。また、ガパオライスのマストアイテム、目玉焼きの黄身のトロリが、そぼろご飯をさらにマイルドな味わいにしてくれて、さらにお子さん好みの味になります。

しかもフライパン1つ、10分で作れて、ワンプレートでご飯、肉、野菜、卵まで盛り付けて食べられるので、後片付けも楽。まさにワーママの味方です。

「ガパオ」は料理の名前ではなくホーリーバジルのこと

ちなみに、タイ料理研究家として、コソッと言わせてください。「ガパオ」は料理の名前でなく、「ホーリーバジル」という種類のシソ科の植物です。イタリアンバジルや青ジソと形も香りも違います。

そして昨今、ホーリーバジルは、道の駅やJA直売所など、思いがけない所で販売されていることもあります。そういう所でバジルを手にして小躍りしているおばさんがいたら、それはきっと私です。

もし本物のガパオに出会ったら、お子さんと一緒に「これもシソやバジルの仲間なのよ」と、香りの違いを楽しんでみてくださいね。