こんにちは。タイ料理研究家サクライチエリです。私自身はタイで8年も暮らしていたので、暑さには強いほうではありますが、我が家の小学生の娘は暑さにめっぽう弱く、暑くなると一気に食が細くなります。そんなときに大活躍するのがスパイスです。今回は、最も親しみやすいスパイスの1つ「クミン」を最後にパパッと振りかけるだけで、その香りでお子さんの食欲アップするメニューを3つ、ご提案させていただきます。

きゅうりのヨーグルトサラダ+クミン=カレーのおともの「ライタ」

インドなどでもよく食べられているヨーグルトのサラダのライタ(Raita)。クミンとヨーグルトの組み合わせが、お腹の調子を整え、ダイエット効果も期待できるとのこと。

【材料】2人分
きゅうり 1本
プレーンヨーグルト(無糖) 大さじ2
塩 1~2つまみ
クミンシード 適量

【作り方】

  1. きゅうりは縦に4つ割にしてからさいの目に切る。
  2. ボウルにヨーグルトと塩を合わせ、(1)を和える。
  3. 器に盛り付け、クミンシードをふりかける。

クミンシードは、そのまま振りかけても良いのですが、余裕があれば軽くから煎りして香りを立たせてください。フライパンから立ちのぼる香りで気分も上がります。きゅうりの他には、ひよこ豆などの豆類もおすすめです。

また、クミンは油で炒めるとさらに香りが立つので、炒め物もおいしいですよ。我が家では、以前ご紹介した、南インドのマスタード野菜炒め「ポリヤル」で使うスパイスを、マスタードを小さじ1強程度のクミンシードに替えたものも時々作っています。

ミラクルスパイス・ターメリックを使ったキャベツのマスタード炒め【レシピ付き】

トマトスープ+クミンシード=ほんのりカレーの香りのエキゾチックスープ

我が家では、残り野菜がたまってくると、トマトジュースで煮込んでトマトスープにして、娘のお稽古の夜のお弁当のスープに持たせることがよくあります。ちょっと食欲がなさそうな時にはクミンシードを足して、香りで食欲を刺激して食べてもらっています。トマトとクミン、合いますよ。

なお以前トマトスープを3分で作るワザをご紹介していますので、ぜひご覧ください。

3分で作れるトマトスープで朝の栄養チャージ

市販の塩焼き鳥+クミン=BBQでもウケる「スパイス焼き鳥」

業務スーパーでの、家計に優しい1kg焼き鳥。仕事から疲れて帰ってきて、焼くだけのお手軽焼き鳥。バーベキューパーティーでも活躍する焼き鳥。

でも、たれの味がどれも同じだと飽きる、塩焼きだけでも物足りない……そういう時のクミンです。シードでもパウダーでも、パパッとかけると、その香りで食欲増進!

初めて見る子どもでも「カレーのスパイス!」とわかる、クミンの効能

私のタイ料理教室では時々、幼稚園児から小学生もレッスンに来られます。そこで、今までスパイスを見たことのない子にクミンシードの味見をさせると、どのお子さんもみな即座に「カレーの匂いだ!」と、嬉しそうに答えます。そうです。クミン=カレーというくらい、特徴的な香りなのです。

主な効能は、食欲増進と消化促進。近年はクミンに含まれる植物ステロールによるダイエット効果についての研究も報告されています。クミンは食欲増進するのにダイエット効果も得られるスパイスともいえますね。

参考サイト:
クミンとは?効能や副作用と効果的な使い方 たべるご

ぱぱっと最後にかけるだけでも、香りや味わいが変わって、食欲増進につながるクミン。

お子さんの反応通り、カレーのイメージが強いのですが、原産国であるエジプトや北アフリカ以外でも、ヨーロッパではソーセージやチーズ、ピクルスに使われたり、トルコをはじめ西アジアなどではひき肉に混ぜ込んだりと、とても用途の広いスパイスです。

いろいろなお料理に使ってみて、夏を元気に乗り切りましょう。