こんにちは。タイ料理研究家、サクライチエリです。タイ料理、エスニック料理といえば、ナンプラーを連想される方が多いかと思います。そして「たまにはエスニックを!」とナンプラーを買ったわりには、「たまに」の次はいつのこと? というくらいに、冷蔵庫の片隅にいつまでもたたずんでいる、なんてことはありませんか? その片隅のナンプラー、消費してみせましょう。

ナンプラーは、だし醤油として使います

ナンプラーの原料は、カタクチイワシと塩とコク出し程度の砂糖です。カタクチイワシといえば、日本人になじみがあるのは煮干。干してあるか塩漬けにしてエキスを抽出したかの差と思えば、ナンプラーが親しみやすくなるというものです。

ということで、今回はスープのダシとして使ってみましょう。

春雨スープ(ゲーンジュー・ウンセン)

【材料】(2人分)
水 400cc+おたま1杯分
豚挽き肉 50g
春雨 30g
乾燥黒きくらげ 5枚ほど
ナンプラー 小さじ2+α
青菜 1本

【作り方】
1.まず、水をお鍋に入れて加熱します。

今回は旬の小松菜を使いましたが、青菜なら何でも大丈夫です。3cmほどのざく切りにします。乾燥黒きくらげは耐熱容器に入れておきます。

2.お鍋のお湯が沸騰したら、耐熱容器に入れた黒きくらげに、おたま1杯分のお湯を入れて急いで戻します。

豚挽き肉にナンプラーをひと回しかけてから、片手の指先でざっくり混ぜて、親指の爪ほどの大きさのひき肉ボールを作り、沸騰したお湯にぼちゃぼちゃ入れていきます。私は急いでいる時には、パックの中で必要分だけ指先でごにょごにょ混ぜてしまいます。

3.次に春雨をお鍋に投入します。長くて丸まっている春雨もありますが、時短を目指す場合、乾燥のままハサミで切ると、切りづらいうえに春雨が四方八方に飛び散りますので、カットしてあるものを使うのがおススメです。

4.ある程度戻った黒きくらげの石づきをよけて食べやすい大きさに切り、お鍋に加え、ナンプラーを加えて味を調えます。

黒きくらげは、食感と彩りと、食物繊維やミネラル摂取など、なかなか良い仕事をしてくれるので、常備しておくと便利です。

5.味が調ったら、最後に小松菜を加え、加熱できたら出来上がり!

もちろん、これにパクチーを散らせば、立派なタイの春雨入りクリアスープ「ゲーンジュー・ウンセン」として食卓に出せます。

豚挽き肉+ナンプラーのうまみで、ダシ要らずでもいいお味に仕上がります。春雨と黒きくらげの低カロリー+ボリューム感で、夜遅くに小腹が空いた時にも罪悪感なくいただけます。

簡単春雨スープにちょい足しで、食物繊維増量の海苔スープにも

1人分につき、海苔を1枚の1/4ほどちぎって入れると、海苔のスープの出来上がりです。タイのシーフードレストランの人気メニューでもあります。

カタクチイワシが原料のナンプラーは、もちろんシーフードと相性が良いですが、豚肉、鶏肉のダシともよく合います。また、加熱すると臭みも飛びますので、ナンプラーが苦手な方はナンプラーを加熱したお料理から試してみるのが良いですよ。

まずは時短スープでナンプラーと仲良しになって、ついでに春に向けてのダイエットメニューとしても、春雨スープ、取り入れてみてくださいね。