ボンジョルノ。イタリア在住フードライターの鈴木奈保子です。今回ご紹介するのは、イタリアの伝統的なお菓子、ビスコッティです。バターもオイルも入らない懐かしい味のする素朴なお菓子で、子供のおやつにもぴったり。作り方はいたって簡単。日頃は忙しいママも、冬休みに子供と一緒に作ってみませんか? 日持ちがするので重宝すること間違いなしです。

オイルフリーで日持ちがするイタリアの素朴なアーモンドクッキー

「カントゥッチ」とも呼ばれるビスコッティは、イタリアトスカーナ地方の伝統的な郷土菓子で、イタリアの名産、アーモンドがたくさん入っている香ばしいクッキーです。アーモンドを除くと、材料は小麦粉、卵、砂糖というどこの台所にもあるもので簡単に作れます。

このレシピはバターもオイルも一切使っていません。しかも、栄養満点なアーモンドがたっぷり。油脂が入らないために日持ちするので、たくさん作っておくと、急な来客に、急なお呼ばれの際の手土産に、いろいろ便利です。

昔ながらのお菓子だけあって、特別な材料は何も必要ありません。イタリアのおばあちゃんたちは、ボウルさえ使わずに、作業台の上で直接、材料を混ぜていくほどです。混ぜた材料を型を使わずに、手でひも状にするだけなので簡単に作れます。粘土遊びの要領で、子供に手伝ってもらうのもいいですね。

ビスコッティという名前はイタリア語で「2回焼く」を意味します。名前のとおり、よく混ぜ合わせた材料を一度高温で焼いた後に切り分けて、もう1度低温でパリっと焼きあげます

バターもオイルも使わない簡単ビスコッティ

【材料】約30個分
薄力粉 280g
重曹 小さじ1/2
砂糖 120g
卵 2個
ホールアーモンド 100g(事前にパリっとするまでフライパンなどでローストしておく)

【作り方】
1.大きなボウルの中に薄力粉、重曹を入れて、くぼませた中央に砂糖と卵を入れる。卵をフォークを使って溶きながら、少しずつ材料全体を混ぜていく。

※ この方法だと手が汚れませんが、普通に混ぜてももちろん大丈夫です。

2.アーモンドも加え、滑らかになるまで混ぜ、ひとまとめにする。

3.生地を2等分して、幅4cm、厚さ2cmの長いひも状にして、180度のオーブンで約20分焼く。

4.オーブンから出して、やや斜めに1.5cmくらいの幅に切り分ける。

5.切り口を上にして天板に並べ、160度のオーブンで10分くらいパリっとなるまで焼く。

イタリアでは、大人が食後にヴィンサントなどの甘口ワインに浸して食べますが、そのままぼりぼり食べても、牛乳に浸して朝食に食べても美味しいです。

簡単に作れるお菓子。この休みにぜひ、お試しください。