ボンジョルノ。イタリア在住フードライターの鈴木奈保子です。秋に美味しいきのこでできる簡単なイタリア風の常備菜のレシピをご紹介します。きのこは下ごしらえもほとんどなく、火もすぐに通るので調理が簡単です。しかも独特のうま味がだしのような役割を果たすので、料理に加えて多彩なアレンジが楽しめるので、忙しいママのお助け食材です。さらに食物繊維が豊富で低カロリーなので、ダイエット中の人にも嬉しい食材です。

イタリアでも人気の「きのこの常備菜」は忙しいママのお助け食材

きのこは実は年間を通じて入る食材ですが、やっぱりこの時期、食卓にきのこの料理が並ぶと、ぐっと秋の雰囲気が高まります。

イタリアでも、きのこは忙しいママに人気のお助け食材。今だにイタリアでは、野山できのこ狩りをする人もいますが、普通に市販されているきのこは室内栽培できれいなことが多いので、風味を損なわないように、水洗いをする必要もありません。汚れが気になる場合には、濡れ布巾で汚れを取り除くくらいで大丈夫です。

大きいきのこは、食べやすい大きさに切り分けますが、適当にザクザク切るだけなので、下ごしらえも超簡単です。調理が簡単なので、安い時にきのこをたくさん買ってきて、きのこの常備菜を作り置きすると、とても便利です。そのままでももちろん美味しいですが、いろんなアレンジも楽しめます。

イタリア風の基本のきのこの常備菜レシピ

【材料】(4人分)
お好きなきのこ(マッシュルーム、えのき、しめじ、マイタケなど) 3~4パック
ニンニク 2かけ
白ワイン 50cc
塩 少々
オリーブオイル(またはバター) 大さじ2
唐辛子(お好みで) 1本
パセリ(みじん切) 大さじ1

【作り方】

  1. しめじやマイタケは、根元を切り落とし小房にわける。しいたけやマッシュルームは軸をとり、傘の部分も薄切りにする。白ワインをまぶしておく。
  2. フライパンにオリーブオイルとにんにくを入れ弱火で炒める。にんにくの香りがしたら取り出す。
  3. きのこ類と唐辛子を入れて火を強め、きのこの香りがでたら少し火を弱め水分を飛ばしながら炒める。
  4. 塩とパセリのみじん切りを散らして出来上がり。

わずか10分ほどで出来上がりです。そのままお皿にもって、きのこのソテーとしても美味しいですが、肉や魚料理の付け合わせにも最適です。

さっと焼いたフランスパンやクラッカーにのせると、イタリア風ブルスケッタ、美味しい前菜になります。

このソテーはしっかり水分を飛ばしているので、冷蔵庫で5日ほど保存ができます。時間が経つほど、味が染みてどんどん美味しくなります。

火を止める前にワインビネガーを大さじ2くらい加えると、マリネにもなります。

きのこの常備菜でつくる本格パスタのレシピ

基本のきのこの常備菜が冷蔵庫にあると、いろんなアレンジが楽しめます。遅くなった時にとっても重宝です。

シンプルなトマトソースにきのこソテーを加えると、味に深みが出てずっと美味しくなります。本格的なきのこパスタが簡単にできます。

【材料】(4人分)
きのこの常備菜 50g
スパゲッティ 320グラム
トマトの水煮缶 1缶(400グラム)
ニンニク 1かけ
オリーブオイル 大さじ2
パルミジャーノレジャーノチーズ 大さじ2
塩 適量

【作り方】

  1. 大きな鍋に水をたっぷり入れて火にかけ、沸騰したらスパゲッティを入れ、袋に表示された時間ゆでる。
  2. 厚手の鍋にオリーブオイルを入れ、つぶしたにんにくをゆっくり弱火で炒め香りを出す。トマトの水煮缶を加え弱火で10分ほど煮る。
  3. きのこのソテーをトマトの鍋に加え、塩を加えて味を調節する。
  4. スパゲッティが茹で上がったら、トマトの鍋に加える。
  5. パスタ皿に盛って、上からパルミジャーノチーズをかけて、いただきます。

このきのこの常備菜の嬉しいところは、冷凍保存もできるところです。きのこは冷蔵庫に置いておくと黒ずんでくるので、さっと簡単にソテーして保存用のジップ付きの袋に入れて冷凍しておくのがおすすめです。

きのこの季節、秋にぜひ作ってみてください。