忙しいワーママも気軽に作れて子どもに喜ばれる和食レシピをご紹介していきたい料理研究家の松本葉子です。卵とだしのおいしさが舌の上でふんわり溶ける茶碗蒸しは、子どもに人気の和食メニュー。でも作るのが面倒そうって思っているママが多いかも。
大丈夫! 時間がなくても、蒸し器がなくても、茶碗蒸しの器がなくても、電子レンジでカンタンに作れますよ。肌寒い日は、思い立ったらすぐに作れる茶碗蒸しでほんわか温まりましょう!

レンジ茶碗蒸しの作り方のコツ5つ

1)茶碗蒸しは、卵とだしの割合を1:3程度にすると程よいかたさになるといわれていて、Lサイズの卵1個につきだし150ml~180mlというレシピが一般的です。

でも、電子レンジで作る場合は、ややだしの量を少なめにした方がうまくいくので、Lサイズの卵1個に対してだし150mlをおすすめします。

卵のサイズに大小がある場合は、まず計量カップに卵を割り入れて量を確認し、その量の2.5倍のだしを加えるようにするとよいでしょう。

2)だしは自家製を使ってももちろんOK。市販のつゆを使う場合は、卵のきれいな色をだすために白だしなど薄色のものがおすすめです。

3)具は、かまぼこ、しいたけ、エビ、鶏肉、三つ葉など、お好みのものを。ただし慣れるまで量は控えめに。また水分量が多いものや色がでるものは避けた方が無難です。

4)だしに少量の水溶き片栗粉を加えることで、す(空洞)ができにくくなります。

5)器はレンジ対応のものならご飯茶碗やカップ、丼、ガラス器などで作れます。

レンジで作る簡単茶碗蒸し

【材料】(250ml容量の器で約2個分)
卵(Lサイズ) 2個
だし(濃縮つゆ+水) 300cc ※または卵の量の2.5倍量
片栗粉 小さじ1/3
好みの具

【作り方】

  1. 具を小さく切っておく。
  2. 濃縮つゆを水または湯で希釈して300ccのだし汁を作る。味は薄めのお吸い物程度。ここに少量の水で溶いた片栗粉をよく混ぜて加熱し、溶かしておく。(ごくうすくとろみがつく)
  3. ボウルの中で卵を泡立てないように溶きほぐし、冷ました(2)を加えてよく混ぜる。
  4. 耐熱容器に飾りに使うもの以外の具を入れる。鶏肉など生のものがある場合は「強」(500W以上)で10~30秒程度加熱してあらかじめ火を通しておく。
  5. 卵液を茶こしなどでこしながら(4)の器に均等に注ぎ、ふんわりとラップをかけ、「弱~中」150W~200Wで6分程度加熱。固まり具合を見ながら1分ずつ加熱時間を増やしていく。表面が固まってきたら飾りの具をのせる。

蒸しすぎ、割れ、表面がでこぼこ…そんな時は「あんかけ」でお化粧を!

ちょっと失敗しちゃったかも…という時には「あんかけ」がおすすめ。

下の写真はかに缶に水を加えて煮て、片栗粉でとろみをつけたものをかけていますが、醤油で味と色をつけただし汁にとろみをつけた「べっこうあん」や、刻み野菜を加えたあんをかけても。

これだけで食事になる栄養たっぷりの「小田巻き蒸し」を作ってみよう

おかずとしての茶碗蒸しもいいですが、時にはうどんをいれた茶碗蒸し「小田巻き蒸し」を作ってみませんか?

材料は、基本の茶碗蒸し+ゆでうどん。大きめの器に適当に切ったゆでうどん(できれば先に湯通ししておく)を入れ、卵液を注ぎ、上に具をのせたらラップをかけてレンジで加熱して卵液をかためます。具はあらかじめうどんと混ぜておいてもよいでしょう。

小田巻き蒸しは、丼で作って受験生の夜食に、ご飯茶碗で作って幼児のお昼ご飯に、風邪気味で食欲のない時に、と利用価値大。具は写真のようにたくさんいれなくても、冷蔵庫にあるもので気軽に作ってみてください。

電子レンジで茶碗蒸しを作るのは、とても簡単。ただし、機種によって設定するW数や加熱の状態が異なるので、何度か作ってみることで最適な加熱時間がわかるようになります。

夕飯を作る時間がなくて市販の総菜を利用する時も、この茶碗蒸しを献立に加えるだけで、手作り感がぐんと高まります。

できたて熱々をふうふうしながら味わうのはもちろん、冷やし茶碗蒸しもおいしいので、ぜひ作ってみてください。