フランスパンにはさむのは…ベトナム屋台の定番「バイン・ミー」を自宅でつくってみた【レシピ付き】
群馬県前橋市在住の日越食育研究家Bo_Beo(ボォベオ)です。料理が好きなベトナム出身の奥さんのお陰で美味しいベトナムの郷土料理を毎日楽しんでいます。
ベトナム料理と聞いてイメージするのが「フォー」や「生春巻き」。でも、ベトナムには、まだまだ日本に上陸していないたくさんの美味しい郷土料理が存在します。日本ではなかなか入手できない食材を使った料理でも、ちょっとアレンジすることで本場の味を楽しむことができるんですよ。
今回はベトナムでは定番のファストフード「バイン・ミー」についてご紹介したいと思います。自宅でも本場の味が楽しめるレシピと作り方もありますので、ぜひ参考にしてください。
「バイン・ミー」とは
ベトナムには「バイン」が冠につく料理名が数多くあります。もち米と味付けした具材を大きな葉っぱで包んで蒸した「バイン・ツン」、薄焼きのお好み焼き風「バイン・セオ」など。
これら多くの「バイン」がつく料理に共通することは、どれも見た目が球形や楕円形をしたものということです。「バイン」を意味する和訳はなく、「バイン」の後に続く言葉でその料理の品名が分かるようになっています。「バイン・ミー」の「ミー」は小麦という意味です。従って「パン」を使った料理ということなのですね。
「バイン・ミー」のレシピ
ベトナムのお店には様々な種類の具材を使ったバリエーション豊かなバイン・ミーが売られています。今回は最もポピュラーでスタンダードなバイン・ミーのレシピと作り方を紹介したいと思います。
<材料>(2~3人分)
- フランスパン 1本
- コリアンダー(パクチー) 適量
- スペアミント 適量
- きゅうり 1/2本
- 薄焼き玉子 卵2個分
- カリカリベーコン 4~5枚
- ボイルしたウインナー 3~4本
- 豚レバーのパテ 適量 ※別レシピあり
- 大根と人参のピクルス 適量 ※別レシピあり
豚レバーのパテの作り方
バイン・ミーのレシピに欠かせないのが豚レバーのパテです。日本では馴染みのない調理ですが、このパテがあるとないではベトナムの本場の味とはまったく異なるので、是非、作ってみてくださいね!
<豚レバーパテの材料>(フランスパン約3~4本分)
- 豚レバー 150g
- 豚ひき肉 150g
- 玉ねぎ(小) 1/2個
- にんにく 3片
- 卵 1個
- 食パン(8枚切) 1枚
- 牛乳 200ml(100mlずつ用意)
- バター 40g
- 塩 小さじ1/2
- 黒胡椒 小さじ1/2
- 味の素 少々
- ヌクマム(ベトナムの魚醤)またはナンプラー 大さじ1
<作り方>
- ボウルに豚レバーと牛乳100mlを入れて約20分置きます。
豚レバーの臭みを消すために約20分程度漬け置きします。漬け置き後はザルなどで牛乳を切り捨てます。 - 耳の部分をとった食パンを小さくちぎり、100mlの牛乳に浸しておきます。手で軽く揉んで食パンに牛乳をなじませておくと美味しく仕上がりますよ。
- 熱したフライパンにバターを敷き、みじん切りした玉ねぎとにんにくをきつね色になるまで中火で炒めます。
- 豚ひき肉を投入し、一緒に中火で炒めます。
- 漬け置きしておいた豚レバー、食パン(牛乳も一緒に)、卵の順にみじん切りのフライパンへ投入し、中火で炒めながらヌクマム、塩、黒胡椒、味の素で味付けをします。
- おおかた炒め終わったらフードプロセッサーでペースト状にします。食感を少し残したほうが美味しいので、私の家では粗めのペーストにしています。
- パテを容器に移してアルミホイルなどで覆い、約30分間蒸したら出来上がりです。
今回ご紹介したパテはフランスパン約4本分の量となります。余ったパテは冷凍保存をしておけば、いつでも再加熱して美味しく食べることができますよ。
大根と人参のピクルスの作り方
これもバイン・ミーには欠かせない食材です。日本の「なます漬け」によく似たピクルスなので、なます漬けを代用しても良いと思います。作り方はいたって簡単。すべての材料を容器に入れて手でよく揉んだ後、30分以上なじませておくだけです。
<ピクルスの材料>(フランスパン1本分)
- 大根 1/5本
- 人参 1/2本
- 砂糖 小さじ2
- 塩 小さじ1/2
- レモン果汁 大さじ1/2
すべての具材をはさみます
- 2~3等分に切ったフランスパンをトースターで熱々に温める程度に焼いた後、フランスパンの口を開けるように切れ目をいれます。開いた口の下の部分にたっぷりのパテを塗りましょう。
- パテの上に薄焼き玉子、ボイルしておいたウインナー、カリカリベーコン、ピーラーで縦向きにスライスした胡瓜、スペアミント、パクチーの順に置いてはさめば出来上がりです!
ピリっと食べたい方におすすめのベトナムのチリソース
具材の量はお好み次第です。私はパテとスペアミント、パクチーをたっぷりはさんで「これぞベトナム本場の味!」と現地で食べた味を思い出しながら頬張ります。
また、フランスパンにはさむ具材は自由にアレンジしていただいてOKです。事実、ベトナムの多くのお店ではオリジナリティ溢れる様々な具材が使われています。
ベトナム人がこよなく愛するCHIN-SU社のトゥオンオッ(チリソース)。日本でもベトナム食材を扱っている店であれば売っていますし、ネット通販でも購入できますよ。
ベトナム人のランチは露店でファストフードが当たり前
ベトナムは昔から、学校や職場にお弁当を持って行く習慣がありません。そのため、ベトナムの学生や会社員はランチタイムになると自宅に戻って昼食を摂るか、露店で好きなファストフードを買って食べます。
バイン・ミーはそんなベトナム人にとって人気のランチメニューのひとつ。首都ハノイや大都市ホーチミンでは、1食分が約30,000~60,000ベトナムドン(日本円で約140円~280円)、地方であれば約15,000ベトナムドン(日本円で約70円)で購入できます。
お手頃な値段で購入できるのですが、味と価格のバランスにとても厳しいベトナム人に太鼓判を押してもらうため、お店もあの手この手で努力されているようです。
パクチーブームも手伝ってか、最近では日本のベトナム料理店でもバイン・ミーを扱うお店が増えたようですね。東京都内にはバイン・ミーの専門店があるくらいです。お店のオーナーさんがこだわるバイン・ミーを食べ歩きながら、マイオリジナルのバイン・ミーのレシピを完成させれば、堂々とベトナム通宣言できること間違いナシですね!
コメント
記事コメント投稿サービス利用規約に同意の上ご利用ください。