群馬県在住の日越食育研究家Bo_Beo(ボォベオ)です。今回は、近年スーパーフードとして注目を浴びている「青パパイヤ」の食べ方についてご紹介します。日本ではあまり馴染みのない青パパイヤ。ベトナムでは頻繁に食卓にあがる食材なのでいくつかの食べ方がありますが、今回はベーシックなパパイヤ料理「ゴァイ・ドゥドゥ・トム・ティ」のレシピを紹介しましょう。
私はベトナム料理をこよなく愛し続け、ついにはベトナム人女性と結婚。毎日、妻が作ってくれる美味しいベトナムの郷土料理に舌鼓を打っています。美味しくてヘルシーな本場ベトナム料理の食べ方やレシピをたべぷろの読者の皆さんに余すことなくお伝えしていきますよ♪

ベトナムの家庭では頻繁に食べられているパパイヤ料理

パパイヤ料理「ゴァイ・ドゥドゥ・トム・ティ」の「ゴァイ」は甘酢和え、「ドゥドゥ」はパパイヤ、「トム」はエビ、「ティ」は肉(主に豚肉)を意味しており、「パパイヤとエビ、豚肉の甘酢和え」という意味です。

ベトナム人はエビ蟹などの甲殻類そして豚肉や鶏肉が大好きなので、必ずと言っていいほど食材として使う特徴があります。

「ゴァイ・ドゥドゥ・トム・ティ」のレシピ

それでは、まず初めに材料から説明しましょう。

[材料:約4人分]
・青パパイヤ(~約500g)1個 ※濃い緑色のものがBEST
・人参 2/3本~1本
・エビ(無頭でもOK) 8匹~10匹
・豚肉(肩ロースorバラ肉) 約250g
・コリアンダー(パクチー) 適量
・スペアミント 適量
・ピーナッツ 約80g
※コリアンダーなどの香草が苦手な方は胡瓜やサニーレタスでもOK!

(ドレッシング材料)
・にんにく 3片
・砂糖 大さじ2
・赤とうがらし 1個
・レモン果汁 大さじ2
・ヌクマム(魚醤) 大さじ2

パパイヤの下ごしらえ

パパイヤを調理する前に、皮の表面の全体に包丁で薄く(3~5mm程度)切り込みを入れ、約10分程度放置して、ある程度パパイヤの白い果汁を出します。食べ頃の青パパイヤはこの白い果汁が切り込み口からドバドバ溢れ出てきます。

ちなみにベトナムでは、この果汁に含まれている「灰汁(アク)」が妊婦に良くないとされているらしく、妊婦さんは食べ頃の青パパイヤを口にしない風習があるそうです。どこか日本の「秋茄子は嫁に食わすな」の格言に似ていますね。

さて、白い果汁は完全に出してしまう必要はありません。その後、水洗いをして青い皮の部分(約5ミリ程の厚さ)を包丁で剥きます。

青パパイヤと人参をピーリングする

下ごしらえを終えた青パパイヤを切りますが、切り方はいたって簡単♪ 千切り用のピーラーを使い、中心にある種がうっすら見えてくるまで実をクルクルと回しながらピーリング。

ピーリングした青パパイヤは、約1リットルの水にレモン果汁(大さじ1杯)と塩(小さじ1杯)を入れた塩水に約10分間さらして灰汁抜きをしておきます。

生の青パパイヤの果汁に含まれる灰汁は、ゴーヤの苦味に匹敵するくらい苦いため、必ず灰汁抜きを行いましょう。(レモン汁が無い場合は塩水に約20分さらすだけでもOKです)

また、人参も同じ要領でピーリングし、砂糖(小さじ1杯程度)をまぶして揉んでおきます。

ドレッシングの作り方

みじん切りにしたにんにくと、種を取り除き細かく切った赤とうがらしをドレッシング用の材料に入れ、よく混ぜます。

材料とドレッシングを絡めれば出来上がり!

  1. 豚肉とエビは火が通る程度に茹でた後、豚肉は一口大に切り、エビは殻を剥いておきます。
  2. コリアンダーとスペアミントは、サッと水洗いし、手で食べやすい大きさにちぎります。
  3. ピーナッツはジップロックなどに入れ、すりこ木などを使って細かく砕いておきます。

(1)(2)(3)と千切りされた青パパイヤ&人参、そしてドレッシングをボウルに入れて混ぜ込み、味を馴染ませれば完成。

青パパイヤのコリコリ食感が新鮮!

胡瓜やモヤシなどのシャキシャキした食感と違い、生の青パパイヤはコリコリした食感が特徴的です。日本の野菜では得られない食感なので、今まで食べたことがない新鮮な感覚が楽しめますよ。

今回のレシピは約4人前としてご紹介しましたが、お好きな方は、女性の方でもこの量をひとりでペロリと食べてしまいます。前菜やお酒のおつまみとしてはもちろん、我が家ではメインディッシュのおかずとしてテーブルを陣取ります。

青パパイヤは日本では主に沖縄本島や石垣島で栽培されています。沖縄産の青パパイヤはネット通販などで簡単に購入できますが、送料などがかさむと少々割高になってしまいます。アジア食材を扱うお店であれば、タイ産やベトナム産などの青パパイヤが100gあたりおよそ100円程度で購入できます。夏になるとスーパーの青果コーナーで売られている時もありますね。

良い青パパイヤの見分け方としては、艶のある濃い緑色をしていて、皮に張りがあるものが良いでしょう。青パパイヤは新鮮であれば新鮮なほど良いとされています。輸入品であれば、表面の傷が少ないほうが新鮮さがキープされている確率が高いでしょう。

ダイエット食材として注目される青パパイヤ

日本では数年前から、青パパイヤに含まれるパパイン酵素が脂質や糖分を分解する働きがあると知られ、ダイエットフーズとして話題になっているようです。

参照サイト:
青パパイヤの酵素によるダイエット効果 鹿児島大学 石畑博士 パパイヤ健康食品 研究リポート

ベトナム人って、スリムな人が多いことで有名ですよね。普段からパパイヤ料理をはじめ、多くの種類の野菜料理を食べるベトナム人。青パパイヤのダイエット効果は期待して良いかも知れませんね。

事実、私も妻と結婚しておよそ2年になりますが、毎日の妻のベトナム料理のお陰で体重が6kg以上減りました。食べながら健康的にダイエットしたい方には是非、おすすめしますよ! ただし、大量に食べれば痩せるという訳ではありませんので、あしからず。

ベトナムでは青パパイヤを「ゴァイ・ドゥドゥ・トム・ティ」のような食べ方以外に、煮る・炒めるといった食べ方もあります。青パパイヤのその他の食べ方についても、またの機会にご紹介させていただきたいと思います。皆さんの日々の献立にベトナム料理を加え、美味しいダイエットのお手伝いが出来れば幸いです。