新潟名産「かんずり」は、唐辛子を主原料とした調味料、薬味として知られています。長く新潟市に住まうたべぷろ編集部員の私、秋山ツクルがその存在を知ったのは、大人になってからでした。雪深い上越エリアにある妙高市の、その名もズバリ「有限会社かんずり」で作られる、絶品辛味調味料です。

辛くてうまい「かんずり」がやみつきになる理由は

新潟県は南北に細長く、北を上にする地図において、上の方から下越、中越、上越と、3つのエリアが上下さかさまに並んでいます。北=寒い、雪が降るという一般的な概念も通用せず、新潟市がある下越よりも長岡市がある中越の方が雪深く、それよりさらに一層雪がたくさん降るのが一番南にある上越市、上越エリアとなります。

かんずりとの出会いは、私の妹が興味本位で買ってきたことがきっかけです。辛いものが苦手な彼女は少し手を付けただけで食べるのをやめ、すっかり忘れてしまったそうです。

時がすぎて、おでんを食べようとしていたある晩。あいにくからしがなく、代用品として私の目に留まったのが「かんずり」でした。これが、うまかった。辛くて、うまかった!

翌日はみそ汁に溶き入れて、またある日は鍋に、またマヨネーズと合わせて温野菜を食べたり・・・

毎日食べても飽きず、何と合わせてもおいしい。私は決して激辛好きではなく、まさかこれほどハマるとは・・・自分で驚くほどでした。

原材料表示を見れば、「唐辛子、糀、柚子、食塩」。やみつきになる理由は発酵食品だからかもしれません。薬味のように少量を料理につけて口へ運ぶと、辛いだけじゃなく、甘味、酸味、香りなどが一瞬にして鮮やかに感じられ、かつ料理の味の邪魔もしないです。

からしの代用品として私の目に留まった「かんずり」ですが、一瓶空くころには、特別な唐辛子を使った他の何にも代えがたい薬味、調味料として、私の人生にしっかり根を下ろしていました。

おいしいものをもっとおいしくするほか、「イマイチ」を「うまい!」に格上げ可能!画像は手作りの唐揚げ、味付け失敗のケース(笑)

今回ご覧いただいている小瓶(47グラム入り)サイズは、近所のスーパーから537円(税込み)で購入しました。県内であれば、入手はそれほど難しくありません。また新潟県以外でも小売店などで広く取り扱いがあり、手軽に購入することができます。

定番の「かんずり」のほか、コラボ商品の「酒盗」、タバスコに似た和風激辛ソースの「雷」も人気。小さな瓶入りじゃ足りない飲食店やヘビーカンズラー(?)にはお得な、大入りパックも。いずれもお取り寄せが可能です。

やみついているのは、どうやら私だけではなさそうです!

参照サイト:
有限会社かんずり

アレンジ料理「かんずりパスタ」作って食べてみた

およそ何にでもよく合い、味を深めてくれる「かんずり」。今回は、ちょっと子どもっぽいメニューに思える時もあるナポリタンの隠し味に「かんずり」を使ってみました。

ベーコンとパプリカを炒め、トマトケチャップと「かんずり」を加えてゆでたてのスパゲッティと合わせます。

深みを感じる、大人味のスパゲッティに!野菜の甘みも引き立ち、子どもにはもったいないくらいの洗練された味に仕上がりました。

「多いかな?」と思いつつ、一人前あたりに小さじ1杯程度の「かんずり」を贅沢に使いましたが、攻撃的な辛味はなく、むしろ複雑な味わいが。大変おいしかったです!