石川県金沢市のお隣にある河北郡在住の北陸家庭料理研究家・大象みかです。野菜が高騰すると、毎日の献立を考えるのも大変ですね。煮物を作る時でも、野菜を1品ずつ買っていると高くなってしまいます。そういう時は、カット野菜を使うのも1つの方法です。筑前煮用のカット野菜、すだれ麩、鶏肉を使って、加賀料理の治部煮を作り、さらに治部煮うどんにアレンジする方法を紹介します。

治部煮ってどんな料理?

治部煮は、加賀料理の1つで、石川県金沢市の代表的な郷土料理です。鴨肉をそぎ切りにして小麦粉をまぶし、すだれ麩、青菜などと一緒に醤油味の煮汁で煮た料理です。鴨肉が手に入りにくい場合は、鶏肉を使うこともあります。

歴史のある料理で、加賀藩の時代から受け継がれています。治部煮という名前の由来は諸説あり、岡部治部右衛門が朝鮮から持ち込んだという説や、材料を「じぶじぶ」と煮るからつけられたという説、鴨肉を使うことからフランス料理の「ジビエ」から変化したという説もあります。

加賀料理と言っても、家庭で簡単にアレンジしたり、学校給食として出ることもあります。金沢の日本料理店のランチとして提供されることもよくありますね。金沢の人に愛されている料理です。

野菜が高騰すると、煮物を作る時でも一つひとつの野菜を揃えると大変な場合があります。そこで筑前煮用のカット野菜を使って、治部煮を作ることを思い立ちました。また、治部煮が余った場合、治部煮うどんにアレンジしてもおいしく食べられるのではないかと考えました。

手に入りやすい筑前煮用のカット野菜と鶏肉を使った治部煮を紹介します。

治部煮のレシピ

<材料・2人分>

  • 筑前煮用カット野菜 1袋
    (このカット野菜は、ごぼう、人参、こんにゃく、たけのこ、れんこんが入って、220gです)
  • 鶏もも肉 100g
  • すだれ麩 1/2枚
  • 小松菜 1/4束
  • 椎茸 2個
  • だし汁 250ml
  • 醤油 大さじ2
  • みりん 大さじ1
  • 酒 大さじ1
  • 砂糖 大さじ1
  • 小麦粉 適量
  • おろしわさび 適量

他に、アレンジ用として、うどん1玉、青ネギ適量、鰹削り節適量を用意します。

<作り方>

  1. 鶏もも肉は大きめのそぎ切りにして、小麦粉をたっぷりまぶしておきます。
  2. すだれ麩は、1/2枚を斜めに切り食べやすくして、下茹でします(切る前のすだれ麩は、1枚の長い状態になっています)。
  3. 椎茸は石づきを取って、飾り包丁を入れます。
  4. 小松菜はさっと茹でて水気を絞り、4㎝の長さに切ります。
  5. カット野菜をざるに開けます。今回は袋の汁は使いません。だし汁、醤油、みりん、酒、砂糖を鍋に入れて煮立たせてから、カット野菜、すだれ麩、椎茸を入れて10分ほど煮ます。
  6. 鶏肉も鍋に入れて、鶏肉に火が通るまで煮ます。
  7. 器に鍋の食材を盛り、小松菜を添えます。鍋に残った煮汁に、水で溶いた小麦粉でとろみをつけて煮物にかけます。
  8. おろしわさびを乗せたら、出来上がりです。

治部煮をわさびをつけて食べてみよう!

治部煮を盛り付けたら、まず、すだれ麩から食べてみます。乾燥した麩を水で戻したものとは違って、しっかりとした歯ごたえがあり、モチモチとした食感もあります。鰹節、煮干し、昆布、椎茸などでだし汁を取りましたが、だしの旨味がすだれ麩にもしみ込んでいます。

汁にとろみがあるので、人参やたけのこなどにも、しっかり煮汁が絡んでいます。鶏肉も小麦粉をつけたので、軟らかくなって食べやすく感じました。小松菜もシャキシャキとしていて、治部煮の汁をつけながら食べるとおいしさが増します。

野菜やすだれ麩にわさびをつけて食べてみます。ピリッとして治部煮の優しい甘みが引き締まります!治部煮には必ずわさびを添える意味が分かりました。

わさびをつけると、治部煮がお酒とも合いそうな大人の味に変化します。

治部煮うどんにアレンジ!

煮物が次の日まで残ることがあるかもしれませんね。そういう時は、アレンジして治部煮うどんにしてみませんか。治部煮の汁にだし汁を加えて薄め、うどんを入れて煮込みました。

うどんには削り節と青ネギを振りかけてあります。一口うどんを食べると、削り節の香ばしい香りが口の中に広がります。全体にとろみがついていて、体が温まりそうな治部煮うどんになりました。

ここでもわさびは重要だと感じました。わさびのピリッとした辛みで、飽きずにうどんを食べ進めることができます。青ネギも爽やかな風味があり、うどんの味に変化をつけてくれています。

加賀料理の治部煮を作ってみましょう!

筑前煮用のカット野菜はスーパーでもよく販売されています。鴨肉がなくても鶏肉で作れる治部煮を紹介しました。皆さんも、ぜひ、加賀料理の治部煮を作ってみてください。