日本人にとって日常的でなじみ深い「緑茶」。カテキンにはじまり、カフェイン・アミノ酸・ビタミンなど、健康によい影響を与えるとされる成分がたくさん。目覚めの一杯から食事のお供など、積極的に飲みたい緑茶ですが、実は茶殻(お茶を抽出した後の茶葉)も食べられるんです。
筆者を含み、茶殻は捨てているという人は多そうですが、お茶の産地・福岡県八女市のとあるカフェで意外な食べ方と出会いました。

だし醤油やポン酢などをかけて「おひたし風」に

耳にすることはよくあれど、高級なためなかなか口にすることがないのが「玉露」。

せっかくお茶屋さんに来たのだから…と玉露を注文すると、1杯分をいれて楽しめる小さな急須セットが登場。お店の方に教わりながら2杯、3杯と玉露のうまみを堪能していると、今度は小皿とお箸、だし醤油のセットが。

「いやいや、食べものは注文してないよ…」なんて思っていたら、「お茶を楽しんだ後は、茶葉を取り出してだし醤油をかけて食べてみてくださいね」とニッコリ。

4杯くらいお茶を抽出してもこの緑の濃さ!

実際に食べてみると、苦みもクセもなく、やわらかいほうれん草の葉の部分のお浸しを食べているような食感で、美味しく食べられました。

お湯には溶けださない栄養分も、茶殻まで食べることでまるごと摂ることができます!家庭により様々ですが、お茶の農家さんはこのように食べることも多いようです。

これを聞いて筆者はおうちでトライ。いつもの緑茶を飲み終えて茶殻をつまんでみると…苦い…。

手持ちの一般的な茶葉には苦み成分のカテキンが多く含まれているようですが、「玉露」は成育方法が異なり、そもそもカテキンが少なくうまみ成分(アミノ酸)が多いとのこと。

苦いのがちょっと苦手という方は、玉露のような良いお茶をいただく時に茶葉まで愉しむ、とするとよいかもしれません。

おいしいお茶の淹れ方

お茶の産地・八女で聞いた、おいしいお茶の淹れ方のポイントは2つ。

1 )茶葉はケチケチせず、少し多めにいれる

2 )良いお茶ほどぬるめのお湯でいれる

お茶のうまみ成分は50度くらいから上、苦み・渋み成分は60度くらいから上でお湯に溶けだすと言われています。

茶葉によって適温は異なるようで、煎茶では80~90度、上煎茶では70度前後、玉露では50~60度…と、うまみ成分を多く含む上級な茶葉ほど、ぬるめのお湯でいれてあげると良いようです。

一度沸騰したお湯をさましていれましょう。おいしいお茶がいれられると、ついついたくさん飲んでしまいますよ。