【管理栄養士・ソムリエおすすめ】ワインで頭痛が起こる?それを覆した自然派ワインとは
管理栄養士のHIROMIです。暖かい日が増え、春の気配が感じられるようになりましたね。春にはサクラ色のロゼワインもぴったり!美味しいお料理とワインがあればいつの間にか楽しいお話に花が咲きます。私自身お料理に合わせてワインを楽しむのが好きで、ソムリエの資格を取りました。健康効果も期待できるワイン。今回はヘルシーなワインの選び方と健康効果をご紹介します。
ヘルシーなワインの選び方は
私は以前それほどワインが得意ではなかったのですが、ワインとお料理のマリアージュの素晴らしさを体感したことをキッカケに、シャンパーニュやブルゴーニュ、カリフォルニアナパバレー等を訪ねるほどワインが大好きになりました。
非日常を感じさせてくれるような高級レストランばかりを訪ねて美しいお料理とワインのマリアージュを楽しんでいた時期もありましたが、時々頭痛を感じることが…
ところが自然派ワインとの出会いをキッカケにそれがなくなりました。
某老舗フレンチレストランのソムリエさんからご紹介頂いた自然派ワインはどれもお手頃な価格でありながら、活き活きとして優しく身体に馴染んでゆき、それまでに頂いてきた高価なワインを超えるような味わいのものも多くありました。
その出会い以降、ワインは自然派ワインばかりを選ぶようになりました。なぜ自然派ワインは身体に優しいのでしょうか?
環境にも身体にも優しい、自然派ワインの製法とは
自然派ワインとは、化学肥料や除草剤などを使用しない無農薬有機栽培のぶどうから作られるワインです。ぶどうの栽培方法は大きく2つあります。
ビオロジック(有機栽培)農法
化学肥料や農薬を使用せず、自然な堆肥などを用いて農作物や土壌本来の能力を活かして行う栽培法。EUの有機ぶどう栽培では、植付前2年間、最初の収穫前最低3年間以上の期間条件を満たしている事が定義付けられています。酸化防止剤(SO2)使用についてはEUの定める一般的なワインとあまり変わりませんが、極力少量に留める作り手さんが多いです。
ビオディナミ農法
ビオロジック農法を基本に、月の満ち欠けや引力などに合わせて栽培や作業が行われる栽培法。SO2の使用量がビオロジックより極端に少なく、全く使用しない造り手さんも存在します。
農薬を使用すると自生酵母(ぶどう畑やぶどう果実表面に自生する酵母)が死滅しているため人口培養された酵母が必要となります。
ワインで頭痛が起こるという話はよく耳にします。味が均質化されたワインを大量生産するために、ぶどうに付着した農薬に加え、遠方に運ばれたぶどうではポストハーベスト処理の薬品や、高温下の輸送に耐えるための合成保存料などもワインの中に溶け込んでいるケースもあり、頭痛を引き起こす原因になっている可能性が考えられます。
自然派ワインは、このように無農薬有機栽培されたぶどうを主に自生酵母で醸造するため、その自生酵母を育むための土壌作り、ぶどう栽培が必要とされます。
ぶどう自体の力や畑の力を引き上げ、その力を醸造の時に余計なことをせず活かす作り方であるため、身体に自然に馴染むように優しく活き活きとしていて自然の力を頂いているような感覚を楽しめるワインとなるのだと思います。
適量ならヘルシーに楽しめる、ワインの健康効果とは?
フランス人は、バターやチーズなど飽和脂肪酸の多い食事を摂っていながら心臓病になるリスクが低いことを「フレンチ・パラドックス」と表現されていますが、その要因はワインが多く飲まれているためとされています。
活性酸素は、様々な病気や老化に関わっているといわれていますが、ワインに含まれるポリフェノールはこの活性酸素を除去してくれる強い抗酸化作用があり、アンチエイジング効果が期待できます。
ポリフェノールは白ワインにも含まれ、赤ワインより少量ではありますが低分子のため吸収が良いとも言われています。またワインに含まれる有機酸には整腸作用があります。
適量の飲酒はHDL(善玉)コレステロールを増やし、脳梗塞などを引き起こす動脈硬化を防ぐ効果があると言われており、飲酒習慣と糖尿病発症との関連も多く研究されています。
<適量:一日平均純アルコール20gあたり>
ワイン:200ml
ビール:500ml
蒸留酒(25%) :100ml
<糖質量>
ワイン:白4g・赤3g
ビール:15.5g
蒸留酒(25%) :0 g
<カロリー>
ワイン:146kcal
ビール:200kcal
蒸留酒(25%) :146kcal
(日本食品標準成分表2015年版(七訂)より算出)
3種類を比較すると一見蒸留酒が最も糖尿病発症のリスクは低そうですが、10種類以上の研究結果をまとめると、この3種類で飲まない人と比較して適量を飲むことで糖尿病の予防効果があると言えたのはワインだけという報告も上がっています。
醸造酒の中ではカロリーも糖質量も控えめなため、適量であればアルコール飲料の中でワインは比較的ヘルシーでダイエットを意識している方にも向くといえます。
健康効果も期待できるワイン。時々は、美味しいお料理に自然派ワインを合わせてゆっくりした時間を過ごしてみてはいかがでしょうか。
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