ライフスタイルの変化などから年々減少傾向にある、日本人の味噌消費量(総務省統計局「家計調査」による)。そんな風潮に対抗するべく、味噌の製造・販売を行う「大源味噌」が打ち出したのが、味噌料理を楽しめる飲食店の運営である。本店2階に「MISOカフェ」をオープンし、多彩なアレンジメニューで“味噌の魅力”を発信している。

老舗の味噌屋が多彩な料理で魅力アピール

大阪・日本橋の大源味噌は、文政6年(1823年)創業の老舗。2015年に店舗をリニューアルし、1階に販売スペース、2階にMISOカフェを開設した。カフェでは、ランチタイムに「お味噌汁プレートランチ」を用意。利用客のほとんどはミセスで、予約でほぼ満席になる人気である。

「全国的に見ても関西は味噌の消費量が少なく、その中でも大阪は最下位という実情です。しかし、味噌は日本の食文化を支えてきた食材であり、その良さや価値を伝えることは、“味噌屋”としての使命でもあると思っています。『忙しくて味噌汁を作れないなら、食べてもらおう』という発想でオープンしました」と7代目当主の安齋善行社長。幅広い味噌の種類や活用法を体感し、家庭で生かしてもらうのが狙いだ。

店内は全10席で、料理教室なども開催

「味噌に合わない食材はない」

主役は、特注の赤拭漆塗りの大椀で提供される味噌汁。具だくさんで、おかずとしても満足感あるメーン料理として設定している。内容は週替わりで、白味噌・赤味噌・赤だし・麦味噌など多彩な味噌汁を考案。味噌の色や味とのバランスを考慮した具材で、味噌汁のおいしさを紹介している。

取材時の味噌汁は、こめ油とバターで炒めたホタテと野菜などに、赤味噌をマッチさせたもの。過去のメニューでは、肉味噌や鶏の肉団子、温泉卵、トマトなどさまざまな具材が登場しており、「味噌に合わない食材はない」という懐の深さを感じさせられる。

さらに、野菜の惣菜や魚料理、漬物、デザートのケーキまで、すべての献立に同社の味噌や麹製品を活用。メニューには、使用した商品を表示しており、1階で気に入った商品を購入して帰る人も多い。カフェの人気とともに、相乗効果で販売も伸びているという。

パフェやクリームパンも

上に味噌味のクッキー生地がのった「味噌クロワッサンのくりーむパン」(写真左)。味噌風味のアイスやパウンドケーキ、甘酒シャーベットなどが入った「MISOパフェ」(同右)

カフェタイムには、4種類の味噌を使った「MISOパフェ」(810円・税込み)などのオリジナルデザートも。八天堂とコラボした「味噌クロワッサンのくりーむパン」(300円・同)もあり、テークアウトにも対応している。

今後は、ランチメニューの拡充や、カフェタイムでの味噌汁や味噌カレーなどの提供も検討中。「味噌を活用する商品はまだまだあるはず。販売・カフェともに、新商品にチャレンジし、店舗も増やしていきたい。若い人にも味噌を知ってもらい、心と体の健康を見直してもらうのが目標です」と意欲的である。

【店舗情報】
「MISOカフェ」
経営=大源味噌
店舗所在地=大阪市中央区日本橋2-5-6
開業=2016年2月
坪数・席数=8坪・10席
営業時間=11時~17時(ランチは14時まで。予約優先制)。ランチ=月曜(祝日の場合は火曜も休)、日曜、祝日休▽カフェ=日曜、祝日休
平均客単価=1400円(ランチタイム)
1日平均集客数=20~30人
客層=ミセス、男女比1対9

◇外食レストラン新聞の2018年3月5日号の記事を転載しました。