スポーツ栄養士・健康食育シニアマスターの馬明真梨子です。この冬はインフルエンザが大流行しましたね。流行が過ぎたからと言って安心はできません。
これから暖かくなってきます。新年度に向けて、新しい生活、新しい環境を迎える人も多いのではないでしょうか。そんな時こそ、体調を崩しやすくなります。体調管理には食材選びなども大切ですが、食べ方を意識する方法もあります。その要が胃腸です。あなたの胃腸は健康ですか?

胃腸の健康度は毎日のお通じで確認

「腸」についてはメディアでもよく取り上げられていますね。皆さんは、ご自分の胃腸の健康度はチェックされていますか?

胃腸の健康度チェックは、病院などで胃カメラ・大腸内視鏡検査を受ける必要はありません。手間なく毎日チェックすることができます。それは、日々の便の色、におい、形、量などをチェックすること。これだけで、「胃腸」の健康度が確認できます。

理想的な便は「黄茶色(バナナ色)」「スルッと小ぶりのバナナ二本分の量」「悪臭がない」ことです。

皆さんの便のにおいは、いかがですか。腸内細菌の悪玉菌が優勢であったり、おかずの多い食事だったりすると、においがきつくなります。また、体調によって量やタイミングも異なります。

「便」はその名の通り、身体の中の状態を教えてくれる唯一の体内ラブレター、「お便り」です。自分の健康度を知るためにも、「お便り」をチェックしてみましょう。

胃腸の健康度が上がると免疫力も上がる

胃腸の健康度が上がると免疫力も向上します。その理由は、腸に免疫細胞が多数存在しているからです。

免疫力を向上させるためには、腸で食べ物が吸収されるまでにしっかりと消化されていることが重要です。腸を健康、キレイにするためには、口や胃での「消化」が要になってくるのです。

私は以前、便通が悪く、乳酸菌飲料を頻繁に飲み、食物繊維が豊富な食品を積極的に摂っていましたが、全く改善しませんでした。しかし、「消化」を意識して食べ方を変えたところ、スルッと便が出るようになりました。食べ物だけでなく、食べ方でも便通は変わります。

昔は便通のために野菜をたっぷり食べていましたが、良い効果がありませんでした

胃腸は筋肉でできている。胃腸を鍛える主力になるのはお米!

「消化」を意識した食べ方には食品の選び方、食べ物のバランスも大事ですが、胃腸をしっかり動かしているかどうかがポイントです。胃腸は筋肉でできているものの、私達が意識して動かすことができない筋肉です。

消化吸収の一連の流れで意識できることは「口」、噛むことだけです。噛む回数が増えると、胃腸の動きも活発になります。活発になれば、胃腸の筋肉も鍛えることができます。

カフェなどで外食するときは、お米や雑穀ごはんを選びます!

食事全体の約6割を主食(お米、パン類、麺類など)が占めています。主食で何を選ぶか、が、胃腸の筋肉を鍛えるポイントにもなります。お米、パン、麺類の中で、どれが一番噛む回数が多くなるでしょうか?

それは粒食であるお米です。もちろん、お米の種類や炊き方、雑穀を加える-などで噛む回数は変わってきますが、お米を選ぶことで噛む回数を自然に増やすことができます。ぜひ今日からお米を選んで、噛みしめていきましょう。