伊藤園は若年層の消費喚起と認知度向上を加速する。4日から東京都台東区の松坂屋上野店に「上野 茶寮 伊藤園」をオープン。
写真映えするメニュー展開や物販を企画。現代に合った日本茶の提案を尽くし、和食文化を継承する。

「茶寮」開店は14年9月の羽田空港国際線ターミナルから始まり、上野で8店目。新たな複合商業施設「上野フロンティアタワー」地下1階の松坂屋の開業とともに、営業を始めた。

体験型・コト消費を促す「上野案内所」、30代以上向けの婦人靴売場に隣接。買い物や観光疲れの休憩スペースにしてもらう。席数はテーブル中心の19席。本日のお茶270円のほか、抹茶ラテ、抹茶ソフトあんみつ730円などの甘味を提供する。

「上野茶寮 伊藤園」の外観、上野は屋号を譲り受けた茶屋があったゆかりの地

若年層はインスタ映え消費といった、メニューの見た目を重視すると判断。濃密な色味をパンダの白黒に見立てた抹茶ミルククリームパンケーキ、抹茶ホワイトチョコレートラテなどを独自に提供する。冷茶はかわいらしいパンダ柄のカップに入れ、消費者の反応や販売動向を探る。

若年層は家に急須がないことも多いとし、ティーパックなどの物販も予定。既存の物販店も若年向け商品と売場を拡充し、日本茶文化を現代につなぐ。

◇日本食糧新聞の2017年11月3日号の記事を転載しました。