J・フロントリテイリングは4日から、東京都台東区で総合商業施設の上野フロンティアタワーを開業し、核テナントのパルコヤ、隣の松坂屋上野店で68の専門店をオープンした。日本料理店「くろぎ」のカフェバー、ユーグレナのミドリムシ専用自販機をはじめ、上野・御徒町への初出店が8割を占めた。来街者の増加、若返りを促す。残り2割は老舗企業を誘致し、ものづくりといった文化を継承する。注目店の取組みを追った。

ミドリムシ専用自販機も新登場

パルコの新業態であるパルコヤはタワーの1~6階に入る(上層の映画館が10階、オフィスが最高22階まで)。入り口にはディーン&デルーカカフェをシンボルショップとして配し、フロア奥に目玉となる「廚(くりや)otonaくろぎ」を構えた。

「くろぎ」はミシュランガイドの星獲得、和の鉄人として知られる、黒木純氏の和菓子2号店。深夜2時までのバー、昼の弁当提供も行い、作りたてのパフェを初めて供する。隈研吾氏デザインの空間、女将常駐の上質なサービスで大人の時間を演出する。

ユーグレナは松坂屋本館2階に直営2号店を開店。初のミドリムシ自販機はカート缶飲料の「飲むミドリムシ」3種を販売し、気楽に商品が試せる空間作りを徹底した。食品は定番の「緑汁」や「ユーグレナ・プラス」といったサプリメントを展開し、通販専売の化粧品「one」なども体験できる。

ユーグレナのミドリムシ自販機、購買者から「体に良さそう」「さっぱり」と声が挙がって好評だった

松坂屋は地下売場にも新店を招き、惣菜強化。椀もなかの「花一会(はないちえ)」は人気の麻布十番の本店、大丸東京店に続く東京3号店を開いた。野菜などを練り込んだもなかにスープやリゾットのFDを封入。60種以上のメニューを展開し、焼きもなかで中身はあんこという既成概念を覆す。

そのほか、パルコヤの小林昭夫店長が注目店としたのが「うえの やぶそば」、パルコ初進出の「ナチュラルハウス」、漢方ブティックの「カガエ」。上野藪そばは初めて専門店街に出店しハーフサイズの丼やガレットを提供。そばの現代ニーズを探る。

ナチュラルハウスは既存店で人気のはちみつや甘酒、アレルゲンフリー菓子を充実した。カガエは1時間以上の無料のカウンセリングを重視。ハーブティーなどの食品も販売し、体内から美容を高める。

◇日本食糧新聞の2017年11月8日号の記事を転載しました。