こんにちは。重ね煮健康料理研究家の田島恵です。朝夕の空気が冷たく感じられグンと温度も湿度が下がった日中、季節が秋へと完全に切り替わったことを感じますね。ここ数年、この時期には「秋バテ」を耳にすることが多くなりました。

秋バテの症状と原因は

秋バテの症状としては以下のものが多いようです。
・食欲がなく胃もたれを感じる
・疲れやすい、だるい
・めまいがする
・肩がこる
・朝がスッキリ起きられない

秋バテの原因はひとつ。季節の変化に身体が追いつけていないことです。季節に合わせた食材を選び、季節に合わせた食べ方をしていくことで、秋バテは防ぐことも改善することもできるのです。これを食養生と言います。

気温も湿度もグンと下がるこの時期に気を付けたいのは冷えと乾燥。

  • トマトやきゅうりの生野菜サラダをまだ食べていませんか?
  • 氷を入れたジュース、アイスコーヒーを飲んでいませんか?
  • キンキンに冷やしたビールを飲んでいませんか?
  • 果物たっぷりの朝ごはんを食べていませんか?
  • 冷たい麺類をまだ食べていませんか?

もし、思い当たるところがあれば即やめて、秋の食べ方に切り替えていってくださいね。

重ね煮アカデミーでお伝えしている秋の献立(さつまいもごはん、秋の重ね煮味噌汁、切り干し大根とすき昆布の煮物、ニラともやしのナムル、大学芋)

秋を元気に過ごす食べ方とは

秋においしくなるのは、さつまいも、じゃがいもなどのいも類、これからは新米も出てきますね。これらのいも類や穀物に含まれる糖質は身体の内外を潤して乾燥から守ってくれます。

そしていも類、穀物は陰陽の観点からみると中庸のもの。中庸の食材は、夏の暑さに疲れた身体を癒してくれるチカラも持っているのですよ。中庸の考え方については以前のコラムをご覧ください。

古くから日本に伝わる食養生で「秋は糖質を盛れ」と言われるのは、そのためなのです。これからの時期は生食は控えて、火を通したものを増やしていきたいですね。

さつまいもを使ったレシピをご紹介

今回は秋の味覚の代表格のひとつ、さつまいもを使った煮物とおやつをご紹介しますね。手軽に作れておいしいことから教室の生徒さんたちにもファンが多い2品です。

さつまいもとすき昆布の煮物

<材料>
さつまいも 300g・・・1cm程度の輪切り
すき昆布 7g・・・水で戻す
水 1/2カップ
梅酢(あれば) 小さじ1/3
しょうゆ 大さじ1

<作り方>

  1. 鍋に図のように材料を重ね、水1/2カップと梅酢を加えて、フタをして強火にかける。
  2. 沸騰したら弱火にし、さつまいもがやわらかくなるまで煮る。

揚げない大学芋

油も砂糖も使いません。オーブンで焼きますよ^^

<材料>
さつまいも 400g・・・乱切りにし、160℃で25~30分焼く
くるみ 50g・・・オーブンまたはフライパンで5分焼く
米飴 大さじ2
はちみつ 大さじ1
しょうゆ 小さじ2
米酢 小さじ1

<作り方>

  1. 平たい鍋にあめ、はちみつ、しょうゆ、米酢を入れて中火にかける。
  2. 1が煮溶けて、細かい泡が出るようになったら、さつまいも、くるみを加えて混ぜ合わせる。

私たちの身体は季節と共に変化していきます。自然に寄り添うように食べること、つまり旬の食材をおいしくいただくことが身体を整えることにつながります。ぜひ作ってみてくださいね。