こんにちは。「台所は家庭の薬箱」家庭の台所から家族の健康を整える重ね煮健康料理研究家の田島恵です。「重ね煮健康料理」は日々の食生活において、 陰陽調和のとれた「中庸」のものを いただくことで、自分自身やご家族の体調をととのえ、 身体の内側から健康をつくりあげていく「家庭料理」です。
これからの季節に気になるのが、むずむず、ずるずるの花粉症。花粉症は今や国民病と呼ばれるほど増加し続け、子供の3人に1人は花粉症だそうです。「花粉症は体質だから治らない?」。いえいえ、あきらめるのは早いです。「食べた方がいいもの」でなく「食べ過ぎない方がいいもの」に気を付けるだけでグンと改善されるし、予防にもなるのです。そんな食べ方について詳しくお伝えします。

花粉症の症状を楽にするには?

花粉症はアレルギーです。粘膜を通して体内に入った花粉を身体が異物と認識してしまい、粘膜を通して追い出そうとして鼻水、くしゃみ、涙、のどのかゆみなどの症状が現れます。

体内の免疫力が上手に働いてくれていないために現れてしまう症状。この症状を治すには免疫力を上げてあげればいいのです。決して、治らないもの、防げないものとあきらめてしまう必要はありませんよ。

花粉症の症状を楽にするため、つまり免疫力を上げるためにおうちでできる花粉症対策についてお話ししていきたいと思います。

免疫力の7割は腸にある

花粉症を楽にするためにおうちでできること。まずは「腸を整えること」です。

「第二の脳」とも呼ばれる腸は、免疫機能の7割以上を担っています。腸が元気ということは、腸内環境が良好! 免疫機能が正しく働いているということです。そのための対策として思い浮かべるのは何でしょう?

  • 整腸作用のある薬を飲む
  • 甜茶を飲む
  • ニンニク、ショウガを食べる
  • ヨーグルトを食べる

…でしょうか?

いえいえ、そうではありません。決して足し算しないでください。まずは今現在、消化、吸収しきれていないもの、腸に負担をかけている食べ物を減らすこと。

そう!足すのでなく減らす。引き算してみてください。

重ね煮アカデミーでお伝えしている料理(分つきごはん、けんちん汁、すき昆布とさつまいもの煮物、水菜のはりはり煮びたし、きくらげとしょうがの佃煮)

食べ過ぎて腸粘膜が荒れると…

食べ過ぎると腸の環境を悪くする可能性のある食べ物の例はこちら。

  • 白砂糖、白砂糖を使ったスイーツ
  • 果物
  • コーヒー
  • アルコール
  • 牛乳、乳製品

食べ過ぎていると思ってはいてもなかなかやめられない…。または反対に、身体にいいからと思って意識して食べているものがあったりしましたか?

白砂糖、白砂糖を使ったスイーツ、果物、コーヒー、アルコール、牛乳は、陰陽の観点からは極陰性で身体を冷やす食べ物。身体が冷えると、胃腸に負担がかかってしまいます。

さらに、これらは腸内に住むカンジダ菌の大好物といわれています。甘いものやコーヒーを摂り過ぎると、カンジダ菌が大量増殖し腸内で毒素を発生し、腸粘膜を荒らしてしまうかもしれません。

腸粘膜が荒れると、小腸に入った食べ物が完全に分解されず、未消化状態の大きい形のまま体内へ入ってしまいます。

これが、花粉に限らず、いろいろなものに対してアレルギー反応を起こす原因となる可能性があるのです。

また、 肉、卵は極陽性の動物性で、高たんぱくの食べ物。食べ過ぎると、腸の中で分解しきれず腐敗して毒素を発生し、腸壁を荒らして腸の環境が悪化する可能性があります。荒れた腸粘膜の穴から、本来の細かさまで分解されていないたんぱく質が体内へ入ることで、同様にアレルギー反応が引き起こされるリスクがあります。

芽吹きの春、身体も芽吹いて毒素を出そうとします。花粉症対策のために新しいものを取り入れるよりも、食べ過ぎているものを見直してみませんか? これだけで大きく変わりますよ。

野菜の旨みたっぷり!身体の中から温めてくれる重ね煮のっぺい汁

野菜の持つ食物繊維は腸内環境を整えてくれます。血液をキレイにして代謝をよくしてくれる葛でとろみをつけて、身体の中から温めてくれる重ね煮のっぺい汁をお伝えしますね。野菜の甘みに感動するひと品です。

【材料と作り方】

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れんこん 25g・・・薄いいちょう切り
ごぼう 20g・・・斜め薄切り
人参 25g・・・いちょう切り
玉ねぎ 80g・・・薄切り
里芋 80g・・・皮をむいて乱切り
大根 120g・・・いちょう切り
かんぴょう 80㎝・・・水で戻して結んで切る
こんにゃく 40g・・・塩ゆでして色紙切り
干ししいたけ 2枚・・・戻して千切り
昆布 8㎝角1枚・・・戻して千切り
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水 3~4カップ
塩 小さじ1
しょうゆ 大さじ2分の1~1
吉野葛 大さじ1.5(倍量の水でとく)
青ねぎ 1本・・・小口切り
生姜  適量・・・すりおろして最後に添える

  1.  鍋に上記の材料を重ね、分量内の水をひたひたまで加えて、フタをして中火にかける。
  2.  沸騰したら弱火にして、やわらかくなるまで煮たら残りの水を足す。
  3. 塩、しょうゆで味をととのえ、葛でとろみをつける。

☆根菜たっぷりに葛でとろみつけ。風邪かな?と感じた時にもおススメです^^