さてさて、8月末から訪れたスペインのメノルカ島。美しい手つかずの自然が心を和ませてくれます。透き通るような海の色と未開の海岸など魅力いっぱいのこの島は、実は皆さんが大好きな調味料「マヨネーズ」の発祥の地ともいわれています。

スペインのメノルカ島でマヨネーズのルーツを調べてみました

前回の記事はこちら
パエリアの注文は2人前から…スペインのレストランでのおいしい食べ方

マヨネーズの発祥には諸説あるようですが、キユーピーさんのサイトでも紹介されているのがメノルカ島。

18世紀中ごろに、当時イギリス領であったメノルカ島へ攻め入ったフランス軍。公爵が、島の首都であるMahonの食堂で頂いた食事に添えられていたのが、現在のマヨネーズの原型だとか。島ではマホンサルサ(マホンのソース)と呼ばれていたようですが、このソースがフランスの公爵に気に入られてフランスへ渡り、マホンソースがマヨネーズになったそうです。

マヨネーズの誕生物語( キユーピー)

というわけで、島に何かマヨネーズを語る博物館でもあればと、探検に出てみました。が、メノルカの方々、意外とあっさりしていらして、マヨネーズ博物館などありませんでした。。そこで気を取り直して行ったのが、島の博物館。Museu Hernandez Saanz Hernandez Moraという、長ーい名前の博物館です。

博物館の屋上からの眺め

まずは、メノルカ島の歴史を見ればマヨネーズの歴史がわかるかなと思ったのですが、島の歴史以外に、マヨネーズに関する資料は一切見つからず。。。なので、今度は博物館受付の方に、お話を聞いてみました。

酢は入れないメノルカ島のマヨネーズ

急な質問にも関わらず、快く島の食文化権威の方に電話で連絡をしていただき、回答してくださいました。

まず伺ったのは、本来メノルカ島で使われているマヨネーズとは何か。卵黄とオリーブオイルを混ぜたシンプルなもの。これがメノルカ島のマヨネーズ。酢は入れないそうです。この、卵黄とオリーブオイルのソースが、マホンサルサと呼ばれ、これがフランスでマヨネーズとなったとか。

ちなみにこのマホンサルサにニンニクを加えた物が、アイオリソースです。ただ、マヨネーズの博物館もなく、諸説あるので絶対的なマヨネーズの起源とは島の方々も思っておられないため、島では意外と知らない人も多いんだとか。

世界を誇るマヨネーズの発祥の地として、大々的にアピールしないところに、逆に好感を受けてしまいました。意外にあっさり結末を迎えたマヨネーズ発祥地の旅でしたので、マヨネーズの本を購入しようと本屋へ行けば、シエスタ(昼寝)の時間で、店が全部閉まっていたため、購入できず。。。。

いざマホンサルサづくりに挑戦

現地でいただいた食事にもマヨネーズらしきソースが見当たらなかったので、博物館で伺ったマホンサルサを帰宅後に作ってみました。

材料:卵黄、オリーブオイル

作り方:割りほぐした卵黄に、オリーブオイルを少量ずつ混ぜる。

上の写真が、メノルカ島のソース:マホンサルサ。味見してみたのですが、オリーブオイルの味が強かったです。意外だったのは、卵の生臭さが全くないこと! しかし、さすがに物足りない味だったので、ここに塩と胡椒を加えてみました。

塩を加えたら、少し乳化しました。味的には、こちらのほうが絶対に美味しいです。
このソースだと、肉や魚に添えるのが美味しいかもしれませんね。

とにかく魚介類が美味しいメノルカ島

ちょっと肩透かしを食らった感じですが、食事はすべて美味しいメノルカ島。特に新鮮な魚貝類は私たち日本人の口にも合います。今回、マヨネーズ料理の写真がないので、美味しかったイワシの唐揚げフライの写真を。素揚げのイワシに、たっぷりとレモン汁をかけて頂きます。

こちらの写真はランチでいただいたガスパチョ。暑い夏の日の冷たいスープはご馳走ですね。