服部栄養料理研究会会長の服部津貴子と申します。
一般の方々にもプロの技と味を。最前線のシェフを講師に迎えた料理教室、HATTORIキュイジーヌクラブ ルナラパンを始めて17年(服部栄養料理研究会としては40年)が経ちます。ミシュランの星を持つシェフ、歴史あるお店を預かる料理人、服部栄養専門学校の教授陣など一流シェフが講師です。ルナラパンの各コース(日本料理、西洋料理、世界の食文化と食育)から、シェフの技とオリジナルレシピをご紹介します。
第1回目は、西洋料理クラブの講師、東京ドームホテルの鎌田昭男総料理長に3つのオリジナルソース(ガスパチョオレンジソース、ゴルゴンゾーラクリームソース、オリーブオイルドレッシング)をご指導いただきましょう。

まな板の上で作るガスパチョオレンジソース

鎌田先生はお客様にお出しするお料理には厳しい姿勢で臨まれますが、家庭では、こうしなきゃいけないというルールはないからと説明されたので、皆さん、とてもリラックスして調理に臨んでいただけたようです。

例えば、煮込み料理にローリエという定番がありますが、「あれは入れても入れなくても普通の人には、そうは変わらない。」というお話。わざわざ1回のお料理のために買ってくるなんてことはしなくて大丈夫です。気が楽になる人も多いのではないでしょうか?

お料理は、肩ひじ張らなくてもいいのです。気軽にチャレンジしてみてください。

さて、ひとつ目のソースは、甲殻類のサラダに合わせたガスパチョオレンジソースのレシピです。

ガスパチョオレンジソース

【材料(4人分)】
トマト    1個
オレンジ 2個
シェリービネガー 5ml
塩・こしょう 少々

【作り方】
湯むきして種を取ったトマトをまな板の上で包丁で細かく刻んで、オレンジも皮をむいて実だけを同じように細かく刻み、シェリービネガー(5ml)と塩胡椒で味を調えます。
以上。

普通なら、トマトもオレンジもミキサーを使うところを、まな板の上で包丁で細かくつぶします。鎌田先生曰く、この方がおいしいからと。

オレンジをつぶすと果汁がたくさん出ますが、それが大事。捨てることなく一緒に合わせます。

トマトとオレンジの粒粒感がかすかに残っているので食感を楽しめます。甘くて、わずかに酸味があって、とてもおいしいです。

ガスパチョオレンジソースに合わせる、甲殻類のサラダとオリーブオイルドレッシング

ガスパチョソースの上に、甲殻類のサラダを乗せます。ホタテ貝、天使の海老、イカと、黄ピーマン、赤ピーマン、きゅうり、レッドオニオンを7㎜角に切って、オリーブオイルのドレッシングで和えたサラダです。このオリーブオイルのドレッシングのレシピをご紹介しましょう。

鎌田先生オリジナル オリーブオイルドレッシングのレシピ

【材料】
エキストラバージン・オリーブオイル 50ml
ワインビネガー 8ml
シェリービネガー 5ml
ディジョンマスタード 小さじ1/4

【作り方】
全てを、混ぜ合わせます。
以上。

ガスパチョとの相性が良く、さらにシーフードとの相性も良いオリーブオイルのドレッシングです。

ポークソテーに合わせるゴルゴンゾーラクリームソース

手を加えたものは文句なしにおいしいのですが、家庭で作るのですから、簡単に越したことはありません。ルナラパンでは、プロの味だけど、「家庭でできる」ということを大切に料理を決めています。

鎌田先生は、ポークソテーのソースをふたつの材料だけで、プロの味に仕上げてくださいました。

ゴルゴンゾーラクリームソース

【材料】
ゴルゴンゾーラチーズ 50g
生クリーム(45%) 150ml

【作り方】
鍋に生クリームを入れて沸騰させたら、ゴルゴンゾーラチーズを入れて溶けるまでかき混ぜます。
以上。

ポークソテーのソースとしてお楽しみにください。合わせるお野菜はお好みで。フルーツやナッツを合わせると、より味に複雑味が出ます。

お料理の腕前は、ソースやドレッシングで決まると言っても過言ではないでしょう。ぜひ試してみてください。

今回の全メニュー