美容と健康に効果的な「宇宙芋」をおいしいスイーツにしていただきましょう
6次産業化プランナーとして全国の生産者様の支援をさせていただいている中には、おもしろい食材がいろいろとあります。その中から愛知県豊田市のお野菜「宇宙芋」のおいしい食べ方をご紹介します。
高栄養でも味がイマイチ…でも、調理次第でおいしくなります
宇宙芋はエアーポテトとも呼ばれています。東南アジア原産のヤマノイモ科で、つるにできるムカゴの部分です。長芋や自然薯のつるにコロコロかわいいムカゴがつきますよね。宇宙芋はこのムカゴ部分が巨大で、げんこつ大の大きさから、赤ちゃんの頭くらいまでの大きなものまであります。隕石のような風貌からこの名前はぴったりですね。
山芋の仲間といっても味は大味で、生のままでは固さがあり、少し癖のある風味でおいしくありません。切って空気に触れるとオレンジ色に発色し、またすりおろすと微妙な色合いに変色します。これはポリフェノールが原因ですが、この成分にはがん予防や老化を防ぐ抗酸化作用があり、美容にも健康にも効果的な成分です。
食物繊維やカリウムも多く、カリウムは体内の余分な塩分を排出し、高血圧やむくみに効果的な成分です。こんなに栄養があるのですから、弱点もうまく(旨く)活用して宇宙芋の栄養をおいしく丸ごといただきましょう。みんなが大好きなスイーツにする活用法を紹介します。
特徴を活かした下処理とアイデアで体においしいお菓子に
山芋と同じような調理特性があり、生で皮をむくと滑りやすいので、3分ほど蒸してから軍手等をつけて熱々で皮を剥きます。加熱することで変色も防げて皮もペリペリと簡単に剥けます。
芽が残っているところは掻き取ります。スライスしてそのまま焼くとホクホクです。まだ中心まで加熱されていないので均等な大きさにカットして、竹串がすーっと通るまでさらに蒸します。
熱いうちにフードプロセッサーにかけるか、裏ごししてペースト状にします。たくさんできたら、ラップでぴったりと包んでチャック袋に空気を抜いて入れ、冷凍庫で保管もできます。
小分けに計量してラップすると、使うときの解凍や計量が容易にできますね。ねっとりもっちりとしてクセのない宇宙芋のペーストからおいしいお菓子を作りましょう。
ペースト状になっていればさまざまなお菓子に変身!
クッキー生地に入れれば(30%)しっとりタイプのカントリーマアム風。こしあんとグラニュー糖、水あめと混ぜて(50%)芋あんにしてまんじゅうにします。生地にもペーストを(20%)混ぜます。芋あんは、練乳やバターを加えたミルクあんにすればさらにクリーミーでパンに塗ってもおいしく食べられます。
アイスクリームに混ぜれば(50%)粘りを活かしたトルコ風アイス。チョコレートと相性がいいので、ガトーショコラやブラウニー、トリュフチョコなどに使うとしっとりとした食感が楽しめるだけでなく、粘りがつなぎの役割を果たして小麦粉の量を減らすことができます。
おすすめは、ロールケーキです。ペーストを混ぜた(20%)スポンジ生地に宇宙芋のミルク餡を塗って巻きます。エアーポテトのロールケーキと命名しました。しっとり、もっちりで懐かしい風味の和洋菓子に仕上がります。珍しい食材も特性を活かしておいしく食べるのも下処理とアイデア次第です。お試しあれ。
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