「つや姫」に続く米どころ、山形県の新たなブランド米「雪若丸(ゆきわかまる)」が誕生した。18年秋に本格デビューを飾る。「雪のように白く、つやがあり美しい」コメで「つや姫」に似ていながらも、「しっかりしたつぶ感と粘り」で男性的な特徴を持つことから、つや姫の弟として位置付ける。

山形産米の“一姫二太郎” 姫若セットでPR

このコメは「山形112号」として、同県が長年、開発を進めてきたが、今回の名称決定に際し吉村美栄子知事は「山形が生んだお米の“一姫二太郎”として、県民はもとより全国の消費者に愛されるようしっかり育て、姫と若をセットで販売していきたい」と意欲を示す。

同県では、今秋200t生産し、先行販売する一方、7月にパッケージとロゴを発表する。本格販売の来秋には1万tの生産を見込んでいる。

各地で高級ブランド米の開発が進み、インパクトの強いネーミングが続々発表される中、新潟県「新之助」、宮城県「だて正夢」といった男性的な名前も目立っている。

山形県が、今回の命名に当たって実施した県民投票で、「雪若丸」は、1位の「雪の瞳」に次ぐ2位だったが、つや姫に対する男性的な名称という観点で、県内外有識者らからなる「山形112号ブランド化戦略実施本部」が全員一致で決定。今後は姉弟作戦で激しい産地間競争に挑む。

◇日本食糧新聞の2017年3月17日号の記事を転載しました。