鹿児島の郷土菓子「あくまき」のおいしい食べ方
鹿児島県霧島市在住のたべぷろ編集部員・横路あるくです。日本には季節を告げる食べ物ってありますよね。みなさんもスーパーの食料品コーナーをのぞいたとき、旬の食材を見て「あぁ、もうそんな季節なんだな」と感じたことが、あるのではないでしょうか。今回は鹿児島県の春を告げる郷土菓子「あくまき」を紹介します。
あくまきが活気づくシーズンは4月中旬~5月!
「あくまき」は鹿児島県のスーパー・お土産売り場で年中を通して販売していますが、あくまきが最も盛り上がるシーズンは4月中旬~5月中旬。鹿児島県内のスーパーにはあくまきそのものはもちろん、あくまきを作るためのもち米・あく汁・竹皮などが並びます。
あくまきの作り方はもち米を洗い、一晩灰汁につけたあと、もち米を竹の皮で包み、灰汁(あく)で長時間炊いて作る……という行程。お料理に慣れていない人には少しハードルが高く感じますね。
鹿児島県ではあくまきを「ちまき」と呼ぶこともあります。そのため、鹿児島県民は「ちまき」のフレーズをきくと「中華ちまき」ではなく郷土菓子のあくまきを思い浮かべる人が多いですよ。
おいしい食べ方は自分好みのトッピングを見つけること!
あくまきの見た目はどっしりとしていますが、触るととてもやわらかいです。ラップ越しから竹皮の優しい良い香りがします。
黒々とした竹皮をはがしていくとそこに現れるのは、ぷるりとした茶色の物体。これが鹿児島銘菓の「あくまき」の正体です。見た目の華やかさに少し欠けているので、初めて食べる人は味の想像がつかずに尻込みするかもしれませんね。
丸々とした一本のあくまきはかぶりつかず、品よく切って食べるのが一般的です。
太巻き寿司やロールケーキと同じ感覚で輪切りにして食べていきますが、あくまきをキレイに切るのはけっこう至難の業。竹川からあくまきを外すのも思うように上手くいきません。あくまきのベタつきと弾力と戦いながら切っていきましょう。
あくまきそのものは、ぷるっとした食感でえぐみがあり「もち米のゼリー」といったところでしょうか。やわらかいけど、しっかりとした食感で食べごたえがあります。
あくまきには「自分好みのトッピング」つまり「何か味をつけるもの」が必要になってきます。
メジャーなトッピングは黒砂糖・きなこ砂糖・白砂糖でしょうか……筆者は、きなこ砂糖が一番好きです。ちょっと変わった食べ方では、はちみつ・メープルシロップをかける食べ方や、大根おろしをかける方もいらっしゃるそうですよ。もち米を使っていることもあり、二切れも食べればお腹いっぱいになります。
ちょっと変わった鹿児島のお土産品としてもオススメ!
あくまきのはじまりは1600年。関ヶ原の戦いに持参した薩摩兵児の兵食-つまり、持ち運びできるごはんとしてスタートしたと言われています。もともと、兵食だったこともあり日持ちも10日以上するので鹿児島県のちょっと変わったお土産としてもオススメですよ。
鹿児島県にお越しの際は、ぜひあくまきにチャレンジしてみてくださいね。
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