「毛湯」を使って家庭でも簡単に作れる本格ラーメン【レシピ付き】
こんにちは。天ぷら職人の鈴木章一郎です。【世界三大料理】の中でも圧倒的な人気と歴史を持つ中華料理。今回は中華料理のダシ「湯(タン)」についてお伝えしていきますね。「湯(タン)」を使ってご家庭で作れる本格ラーメンの作り方もご紹介します。
中華料理の基本ダシ“湯”(タン)
前回の記事はこちら
家庭でフランス料理を楽しもう!基本のダシ「ブイヨン・ド・ヴォライユ」の作り方
世界3大料理の中でもひときわ種類が多く、雄大な国土から採れる様々な食材、各地で異なる調理法。世界中に移民した華僑が作るフュージョン料理(融合料理・無国籍料理)。どこまでを正式な中華料理と呼ぶかは専門家にお任せするとしても、圧倒的なシェアを誇り、世界で1番食べられている料理なんですね。
日本でなじみの中国4大料理として「北京ダックの北京」「ふかひれスープの広東」「麻婆豆腐の四川」「小籠包の上海」が有名ですが、本場中国では八大中華料理(八大菜系)という区別の方が一般的ですね。
参考サイト:
八大菜系 イーチャイナアカデミー池袋校
歴史ある多種多様な中華料理にもダシは存在します。中華料理でのダシは“湯”(タン)と呼び、特徴として長時間かけて“湯”(タン)を取ります。材料は動物性の食材を使うことが多いです。海老や鶏がら、鶏骨、豚肉等ですね。
それに匂い消しにネギや生姜、ニンニクを多用します。これらの食材をじっくり時間をかけてうまみ成分を抽出していきます。
湯(タン)の種類には、毛湯(マオタン)上湯(シャンタン)清湯(チンタン)鶏湯(ジータン)白湯(パイタン)素湯(スータン)と多岐にわたります。
毛湯(マオタン)のレシピ
中華料理の基本になる湯(タン)は、鶏ガラから取った毛湯(マオタン)です。レシピは簡単で材料も比較的手に入りやすいので、ご家庭でもつくれます。
ただし、1つだけ注意してください。手間暇を惜しむと美味しい湯(タン)が作れないのでお伝えしていきますね。
【材料】
鶏ガラ 300g
長ネギ(青い所でOK)
生姜 ひとかけら
玉ねぎ 少々
【作り方】
1.鶏ガラを洗い、血合い、脂肪、皮を取り除きます。鶏骨もしっかりと血を取り除きます。下準備として、鶏ガラを30分程ほど下茹でし灰汁を出します。1度ザルにあげ、血合いがあったら再度取り除きます。
2.ここから本格的にダシを取っていきます。水から3時間くらい、沸騰させない程度でじっくり抽出していきます。温度計があれば90度を目安にすると良いでしょう。その際に長ネギと生姜や玉ねぎも一緒に煮込みましょう。
ポイントは「臭み」と「澄んだ色」。最初の下準備で、どれだけ鶏ガラを綺麗にできるかが1つ目のポイントです。きっちり洗った鶏ガラからは、臭みのない美味しい湯(タン)になります。
2つ目のポイントはダシを抽出するときに沸騰ぎりぎりの温度を保つこと。これで鶏ガラが煮崩れすることなく澄んだ色の上質な湯(タン)が出来上がります。
作った毛湯(マオタン)は中華料理の基になります。煮物やスープ、炒飯などの炒め物に、様々な中華料理で活躍します。1度にたくさん作っておいて小分け冷凍しておくと便利ですね。
自宅でできる本格ラーメンの作り方
自宅で簡単に作れる毛湯(マオタン)の使い方です。
スーパーで3玉入りや袋入りで売っているチキンスープのラーメンを買ってきます。いつもと同じ様にラーメンを湯搔き、最後の濃縮スープをお湯ではなく、毛湯(マオタン)で割ってみて下さい。
驚くほど濃厚な鶏ガララーメンが自宅で簡単に作れちゃいます。ついでに鶏ガラのダシガラも食べやすい大きさに切って、トッピングするのもオススメですよ!
また、本格ラーメン店でのダブルスープを自宅で作りたい場合は、とんこつ味やしょうゆ味のラーメンを購入し、毛湯(マオタン)で割って下さい。豚骨×鶏スープや醤油×鶏の手の込んだダブルスープがご家庭で作れるので、ラーメン好きのお父さん、お子さんもきっと驚きますよ!
毛湯(マオタン)を一度作るとご自宅でのラーメンの味のバリエーションが無限に広がりまね。
中華料理の基本の味、湯(タン)。ダシが本格的になるだけで、料理はとっても美味しくなります! 普段食べている中華料理も知れば知るほど料理が美味しく、楽しくなりますね。
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