ベルギービールが和食との結び付きを深めている。創業200年の醸造所「リンデマンス」はアジア向けにショウガを原材料に使った限定醸造の「ジンジャーグーズ」を開発。世界の料理とのコラボレーションの一環として6代目オーナーのディルク・リンデマンス氏が来日し、日本料理店「分とく山」の野崎洋光総料理長とのペアリング提案が実現した。

正規輸入代理店を務める三井食品が9月28日、報道陣や得意先の料飲店を対象に東京都港区の分とく山で実施した。黒崎悦央執行役員営業本部副本部長はリンデマンスを「品質や味わいはもちろん歴史と文化のある名門。昨年から取り扱いが始まり誇りに思っている」と紹介した。

野崎氏が「リンデマンス ジンジャーグーズ」に合わせてつくった料理を披露

リンデマンスはベルギーで500年の歴史を持つ、野生の酵母で発酵させるランビックと呼ばれるビールの世界的な著名ブランド。新たな取組みである植物由来の原料を使った「ボタニカルランビックシリーズ」の第3弾として「日本やアジアからの要望に応え、ショウガを使ったジンジャーグーズを開発した」(リンデマンス氏)との経緯がある。

ディルク・リンデマンス氏(左)と分とく山の野崎洋光総料理長

野崎氏はリンデマンスについて「酸味がある未知の味わいで、日本の普通のビールを想像すると驚く」と説明。「ウナギや焼き鳥のお店にあったら面白い」として醤油やショウガを使った「カツオの湯霜降り」「ウナギの博多よせ」「タコのにこごり」の3品を披露した。

「ジンジャーグーズ」はオープン価格で750mlのシャンパンボトル入り。2500円を想定する。

◇日本食糧新聞の2017年10月11日号の記事を転載しました。