生後7~8か月ごろになると、お座りが上手になり、あやすとニコニコ♪気持ちのキャッチボールができるようになるころですよね! 上下の前歯が2本ずつ生えてきて、離乳食も大きくステップアップする時期です。
しかし今まで順調に離乳食が進んできた子も、味覚が育ってくるこのころは嫌がって食べなくなってしまった…なんてことはありませんか? 子育てをしながら働くママたちの、なぜ?どうしたらいいの?をひも解きながら、親子で楽しめる食事の時間を目指しましょう!

生後7ヶ月~8ヶ月の赤ちゃんが離乳食を食べない5つの原因

大人の好き嫌いはあまり変わらないものですが、乳児期・幼児期の子どもの味覚は日々変わっていくもの。そんな子どもたちの食の傾向を5つご紹介していきます。

お腹が空いていない

これは大人でも同じことが言えますが、まだ7〜8か月くらいの赤ちゃんならなおさらのこと。食べられる量も限られていますし、この時期はまだお座りしかできない子がほとんどで、早い子でもハイハイくらいの運動量のため、消化にも時間がかかってしまうのです。

離乳食より母乳やミルクが好き

7~8か月くらいでは日中と夜の2回の離乳食の子がほとんどですよね。初期のころは、離乳食は「口から食べる練習」といったイメージで、まだまだ食事から栄養が摂れるのは先なため、授乳時間もさほど変わりなかったと思います。

しかし2回食になってくると徐々に1日の食事時間も規則的になり、体の成長も伴って食事量も増えてきます。もしかしたら常に離乳食や母乳・ミルクでお腹が満たされている状態なのかもしれません。

きちんと残さずに食事が食べられた時は、授乳時間を短めにしたり食事の直前には授乳を控えるなど、タイミングや時間を工夫することで解決できることがあるかもしれませんね。

味や食感が口に合わない

離乳食のはじめの一口。1~2か月前のことを思いだしてみてください。十倍粥を食べたとき、お子さんの様子はどうでしたか?

上手にごっくんできる子もいれば、食べたものをベーッと口から出してしまう子もいますよね。生まれてから長らく母乳やミルクで育ってきた赤ちゃんには、「食べる」ということがとても高いハードルになることもあるのです。

7~8か月の離乳食中期では、つぶしたりみじん切りにしたりと食材の大きさや固さに少しずつ慣れさせていくことがポイントになります。しかし赤ちゃんそれぞれの好みがあるのでざらっとした食感や粒つぶが嫌な子は、滑らかに裏ごすなどその子に合った形であげましょう。

またほうれん草やブロッコリーなど、好き嫌いが分かれる野菜などは、かぼちゃやさつまいもの甘味やだしの旨みなどをプラスしてみてもおすすめです。

食べ飽きた

いろいろなものに興味津々な赤ちゃんには、長い時間同じ場所にいるということはなかなか難しいものです。グズグズしてきたり、他のものに興味がいってしまうようなら、無理に食べさせることはしないで一度食事を切り上げてもよいかもしれませんね

また食べたい様子を見せたときには続きを食べさせてあげましょう。しかしこの後も食べたいそぶりが見られない場合でも、「食べさせないといけない」とママが気を張ってしまうより、授乳回数や時間を少し増やすなどの工夫をしてみましょう。

体調が良くない

赤ちゃんが自分の意思を伝えられる時期は、まだまだ先のこと。子どもの体調は急に変わってしまうことを覚えておきましょう。

食べない=食欲がないということかもしれません。離乳食だけでなく、いつもは大好きな授乳時間も嫌がったり、グズグズがいつもよりひどい、下痢や便秘などの消化器症状、発熱の有無などをチェックしてみましょう。

小さな変化から、体調を崩してしまうことを未然に防ぐことができるかもしれません。

生後7ヶ月~8ヶ月の子どもが離乳食を食べないときの対処方法

離乳食を食べない日が続くと、いつになったら食べてくれるのかしら…?食べてくれる日が来るのかな…?と終わりのないトンネルを歩いているような気持ちに陥るママもいるのではないでしょうか?

お子さんが食べない時にぜひ試してもらいたい5つの対処法をご紹介します。

おもいっきり遊ばせる

この時期の赤ちゃんは先述したように、まだまだ身体的な発育も途中段階です。そのため公園などで体を動かし遊ぶよりも自宅でママと過ごす時間が多いのではないでしょうか?

天気の良い日は散歩に行くなど、気分転換もおすすめです。お日さまの光や心地よい風、鳥のさえずりなど、外には刺激がたくさん!そんな自然を感じながら、外でお食事タイムはいかがですか?

スプーンを変えてみる

いつもはよく食べるのに、急に食べなくなってしまった…ってことありますか? もしかしたらそれはスプーンのせいかも?

金属のスプーンで食べない子は冷たい感覚が嫌だったり、木製のスプーンだと口の中でのざらつきが嫌なのかもしれません。もしかしたら…?ということもあるので、素材をいろいろ試してみるのもおすすめです。

また、口を大きく開けられない赤ちゃんには、口にする部分が細長くなっている離乳食用のスプーンも販売されています。詳しくはこちら→スプーンの選び方・食べさせ方で変わる子どもの食欲

メニューを変えてみる

離乳食中期のころに食べられるようになる食材はグンと増えてきます。例えば、たんぱく質でいえば鮭やまぐろ、鶏肉やツナ缶、しっかり加熱すれば全卵も使用することができますし、味付けもマヨネーズやケチャップ、コンソメ、味噌、醤油などで味のバリエーションをつけることもできるのです。

一つの食材を煮たり茹でたりしてすりつぶしていた初期と比較すると、味や食材の数も増えるにつれ、味覚も発達する大切な時期です。ぜひ旬の美味しい食材を。

離乳食の時間を変えてみる

離乳食中期は一日に2回を目安にしますが、なかなか食事が進まないときにはタイミングを変えてみるのも一つの方法です。

朝起きてすぐだった1回目の食事タイムをお腹がすくくらいのお昼前に変えてみたり、夕方の5時くらいに家族よりも早く食べていた2回目を家族と一緒の夕食の時間に変えてみたり。みんなと囲む食卓では普段嫌がる食材もぺろりと食べられるかもしれませんよ。

「ご飯は楽しい!」と感じてもらう

「離乳食は口で食べることへのステップ」です。日によって食べない日があってもこんなものかな?次に試してみよう!と気軽な気持ちでいることが大切です。食べさせなくちゃ!とピリピリしてしまうと、その思いを赤ちゃんも敏感に察して食事の時間=怖い時間と思ってしまうこともあるかもしれません。

2回食ですと大人の食事時間に合わせることは難しいですが、食べ物のおもちゃなどでもいいので一緒に同じ時間を共有してみるのもおすすめですよ。

生後7ヶ月~8ヶ月の赤ちゃんの離乳食は様子をみながら

離乳食中期の1回の食事量をご紹介します。下記の食材で主食にプラスして主菜・副菜を1品ずつ組み合わせましょう。

【主食】
おかゆ→全粥子ども茶わん5分目~8分目
パン→8枚切り1/2弱
うどん(乾)→1/5束

【主菜】
魚→ほぐして小さじ2~3
肉→鶏肉ほぐして小さじ2~3
豆腐→1/10丁
乳製品→1/4~1/3カップ
卵→卵黄1個~全卵1/3個

【副菜】
野菜・海藻・果物→大さじ2~3

※油脂類は風味づけ程度が目安です

参考資料:草加市保健センター「7~8か月頃の赤ちゃん」

赤ちゃんの食欲や成長・発達には個人差があるので、目安として考えましょう。もし目安量が食べられなくても体重が減少しておらず、排泄や睡眠も問題なく元気であれば心配する必要はないでしょう。

母子手帳の成長曲線をマメに確認するようにするとよいかもしれません。詳しくはこちら→2回食もスタート!モグモグ練習中【ママ栄養士の離乳食奮闘記】

元気がない…、グズグズしているなどいつもと違う様子が見られたり正確な体重や身長の伸びを知りたい場合はお住いの保健センターなどにご相談されることをおすすめします。

働くママが離乳食をつくる工夫は?

毎日子育てに仕事、家事と一人で何役もこなしているママにとっては、その都度離乳食を一から手作りするのは大変ですよね。お粥や野菜料理などは一度にまとめて作り、1回分ずつ小分けして冷凍保存しておくと少量ずつ使えておすすめです。

【野菜の下準備】
この時期は歯茎も固くなり消化機能も高まって、すりつぶしてモグモグすることができるようになってきます。

噛む力を育てるためにも、タイミングを見ながら野菜の形を少しずつつけていくようにしましょう。ごぼうやれんこん、きのこなど繊維の多い食材はまだ食べられませんが、野菜は親指と薬指で簡単につぶせるくらいの柔らかさに茹でてみじん切りにしておきましょう。トマトの皮やたねなど、口に残ってしまうものはあらかじめ取り除きます。

また、大人の食事の準備と一緒に離乳食を作るのもおすすめです。例えば野菜の煮物などは薄味で柔らかくなるまで煮たら離乳食分だけ取り出し、大人用は味をプラスして仕上げる、赤ちゃん用は細かく刻むか荒くつぶして片栗粉で煮汁にとろみをつけるなど、工夫次第で手間をあまりかけずに作ることもできるのです。

保育園の離乳食の方針もチェックしよう

3回食になるころには昼食時間の食事になりますが、初期や中期の段階では自宅で食べさせてから登園してほしいという園も少なくありません。春から保育園の入園を考えている方は、園がどんな離乳食の対応をしているかあらかじめ相談しておくとよいでしょう。

離乳食中期のおすすめレシピ3選

働く忙しいママにも無理なく作れる、簡単レシピを3つご紹介します。

レンジ茶わん蒸し

【材料】
卵黄 1/2個
だし汁 大さじ2
にんじんの裏ごし(冷凍) 小さじ1

【作り方】
1. 卵黄をだし汁で溶き、にんじんの裏ごしをくわえて混ぜる。

2. 耐熱容器に入れてラップをかけ、レンジで20~30秒加熱する。足りないようならもう20~30秒加熱する。

コーンフレーク粥

【材料】
コーンフレーク(無糖) 大さじ1
ミルク(調乳済み)か牛乳 大さじ4
キャベツ 5g

【作り方】
1. 鍋にみじん切りにしたキャベツとコーンフレークを入れて、かぶるくらいの水を加える。

弱火でトロトロになるまで煮る。

2. (1)にミルクか牛乳を入れて弱火で煮る。

かぶとわかめのだし煮

【材料】
かぶ(大根) 20g
わかめ もどして小さじ1/2
だし汁 1/2カップ
醤油 少々
片栗粉 小さじ1/2

【作り方】
1. かぶは皮をむき、1cm角に切る。
2. わかめは水でもどして固いところは除いて細かく切る。

3. 鍋にだし汁を煮立て、(1)と(2)を加えて柔らかくなるまで煮る。
4. 醤油で調味し、同量の水で溶いた片栗粉でとろみをつける。

かぼちゃと鶏そぼろの煮物

【材料】
かぼちゃ 20g
鶏ひき肉 5g
だし汁 小さじ2
砂糖 少々
醤油 3滴ほど
片栗粉 小さじ1/3
水 小さじ2

【作り方】
1. かぼちゃは皮をむいて、1cm角に切る。耐熱容器に入れて鶏ひき肉・だし汁を入れて1. ラップをかけて電子レンジ500W約1分加熱する。

2. (1)の鍋に砂糖・醤油を入れて煮て、片栗粉と水を加えて再びラップをかけ、電子レンジ500W1分加熱してとろみをつける。

さいごに

初めての食材を口にするときに、子どもは警戒をすることが多いもの。大人がおいしそうに食べるところを見せて、 なるべく親子で一緒に食べるよう心がけましょう。思うように量が食べられなくても、落ち込まずに次の食事で試してみましょう!

赤ちゃんによって好みや食事量が異なるので、育児本は目安程度に。いろいろな食材を試してママも赤ちゃんも「食べること」を楽しめるといいですね。

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