三児のママ、スポーツ栄養士の馬明真梨子です。先日、栄養士の研修会で歯科勤務の栄養士さんから「食べ方」と子どもの歯について学んできました。我が家の小学生の長女も年中になってすぐ歯が抜け始め、歯科矯正をすることになった経験もあり、食事と歯の健康のつながりを再認識しました!
食事の栄養面以外にもぜひ目を向けてほしいなと思いまして、私の経験も踏まえてご紹介します!

歯があれば食べられるわけではない!

噛む力については、以前に「噛む力を育てたい時には「音」に注目!【ママ栄養士の幼児食奮闘記】」でご紹介しました。

噛むことは大切、それは皆さんもご存知のこと。歯が生えることで噛めるようになる、そんな風に私も思っていましたが、歯科勤務の栄養士さんからは「歯があれば食べられるわけではないのですよ」という言葉を聞いてハッとしました。

噛むこと・食べることは学習。特に乳幼児期はさまざまな機能を習得する時期です。食べ物の栄養価に目がいきがちですが、食べ方も見ていかなくてはと改めて感じました。

しっかりと口を閉じているのか、ひと口の量が適量なのか、よく噛んでだ液が出ているのか、食塊を作って飲み込めているのか、食べる姿勢は良いか、あごが上を向いていないか、食べ物に合った食べ方なのか、など口の中に入る前後にもチェックポイントがありました。

食べさせ方で変わる食欲

お子さんに食事を食べさせるとき、皆さんはどの位置に座りますか?

私自身、以前はあまり意識せず子どもの右側に座っていました。子どもたちの離乳食期にふと「右手で食べるときと同じ位置からスプーンが運ばれるほうがいいのでは?」と思うようになり、真横ではなく斜め横に座るようにしたり、子ども自身が自分で食べるときにスプーンを運ぶ向きから食べさせることなどを意識するようになりました。

上あごがあがっているとむせやすいので注意!

私たち大人も真横からスプーンが出てくると食べにくくありませんか? 何を食べるか見えない、わからないといった状況は、大人でも不安があります。それは子どもたちも同じ。

栄養価の良い食事を作っても、お皿をお母さんが持っていて食べ物が子どもには見えない状況では、「イヤ、食べたくない」と言われてしまう一因になります。

子どものスプーンを選ぶポイントは

お子さんのスプーンを選ぶ際、どのようなことをポイントにされていますか? 実は私は長女が離乳食期にまったく食べてくれない時期があり、スプーンとフォークを数種類買い試した経験があります。

上の写真は我が家にある、いろいろなスプーンです。

子ども用のスプーンは同じように見えても、幅や持ち手の太さや、くぼみの深さなどそれぞれ異なります。お子さんが自分で持って食べるのか、食べさせるのかによっても適したスプーンが異なってきます。

スプーン選びで特に気をつけたいことは、幅と深さです。口の大きさに対しスプーンが大きければ食べにくく、くぼみが深ければ、口の中に食べ物を取り込みにくくなります。丸いスプーンは大人でも食べにくいですよね。

お子さんの食べる意欲を育むために、味や見た目以外にも食器類の選び方、使い方、食べさせ方にも目を向けてみてくださいね。