3児のママ、スポーツ栄養士の馬明真梨子です。第三子の末っ子ちゃんも、もうすぐ2歳になります。友人から末っ子の「噛む力が強い」と言われ振り返ってみると、確かに!と思い当たる節がたくさんありました。
離乳食を卒業すると、大人と同じ食事として考えがちですが、幼児は食を通し「噛む力」を育てたいとても大事な時期です。ですが、どうやったらよく噛んでもらえるのか。今回は「音」に注目し噛む力の育て方をご紹介します。

噛む力を育てると良いことがいっぱい

噛む力の効果、パワーをスポーツ選手向けのセミナーでも必ず話をします。歯が生えそろう幼児期では「噛む」ことを意識する機会があるかもしれませんが、成長にするにつれ忘れてしまう噛む力。子ども達が成長する上でも、大人が健康でいるためにも「噛んで食べる」ことはとても大事なことです。

ですが、一般的に「噛む」効果と言われると、「食べすぎ防止」「満腹中枢が」と答える方が多いのではないでしょうか?

噛むことはだ液の分泌を促します。唾液がしっかり出ることで消化を助け、胃腸の働きも助けます。また噛むことであご周りの発達を促すだけでなく、脳機能の向上、言葉の発達も促します。「ひみこのはがいーぜ」のように良いこといっぱいです。

学校食事研究会発行 月刊『学校の食事』より

噛んでいる音「オノマトペ」聞こえますか?

オノマトペは擬態語、擬音語のことです。例えば、パリパリ、カリカリ、シャキシャキ、サクサクは擬音語。ほくほく、ぷるぷる、とろとろは擬態語。食はオノマトペが豊富です。

特に擬音語に注目してみると、よく噛まなければ、パリパリ、カリカリ、シャキシャキといった音は聞こえてきません。また同じ食材でも切り方や調理方法によって噛む音は変わってきます。例えば、我が家では、家族みんなに「蓮根」が人気なのですが、チップスにするのか、筑前煮にするのかで、音が違いますよね。

子ども達の意欲を育むには楽しい!興味がある!ことがポイント。「音」に注目して、コミュニケーションをとれば、会話も弾み噛む回数アップだけでなく、表現力も豊かになりますよ!

食卓以外でも食べる「音」を楽しむ

オノマトペ、わかるけど子どもが小さくてまだ会話のキャッチボールが難しい、食事に時間をかけられない、、、そんなママには絵本がおススメです。

楽しい気持ち、興味を持てる絵本が多いですよ!

乳幼児期では絵本の読み聞かせがママと子のコミュニケーションになっているご家庭も多いと思います。食べ物がテーマになっている絵本も多く、特に1~2歳児の絵本には「オノマトペ」が使用されている本が多くあります。

食に興味がない、よく噛んでほしい…食事に伝えたいことはたくさんあるかもしれませんが、決して食事の時間だけに伝える必要はなく、「○○してほしいこと」に対して生活の中のどこかでキッカケを作ってあげれば良いと思っています。

ぜひ、ママも一緒にお子さんとオノマトペを楽しんで、しっかり噛んで食べてくださいね。