水煮大豆は安価で、たんぱく質や食物繊維やイソフラボンなど大豆の栄養を丸ごといただくことができます。今回は「大豆入り炒り豆腐」 「大豆と納豆とめかぶのお好み焼き」「大豆と肉団子入りトマトカレーライス」のレシピをご紹介します。

大豆入り炒り豆腐

水煮大豆と豆腐という、どちらも大豆が材料なのに異なる食感の食材を用いることで、ひと味違ったおもしろさが味わえます。最後に、溶き卵でコーティングして仕上げているので、子どもが好む食感に仕上がります。

【材料】(作りやすい分量)
豚挽肉 100g(牛挽肉でも合挽肉でも可)
水煮大豆 100g
木綿豆腐 1丁
にんじん(小) 長さ3cm
玉ねぎ(小) 1/2個
ピーマン 1個
溶き卵 2個分
白いりごま 大さじ1
ごま油 大さじ1
めんつゆ(3倍濃縮) 大さじ2

【作り方】
1.にんじん、玉ねぎ、ピーマンはみじん切りにする。
2.フライパンにごま油を熱し、挽肉と水煮大豆、(1)を炒め、火が通り挽肉がほぐれたら、豆腐を加え、さらに炒める。

3.(2)にめんつゆを加え、汁気がなくなるまで炒め、溶き卵といりごまを加え、卵が固まったら器に盛る。

大人向けにかつお節を振りかけたり、子ども向けにマヨネーズを振りかけたりなど、アレンジによって大人にも子どもにも好まれる味になります。

大豆と納豆とめかぶのお好み焼き

同じ大豆製品でも食感が違うところが楽しめます。お好み焼きと納豆は子どもが大好き。二つの組み合わせは適度なヌルヌル食感がおもしろいです。

【材料】(3人分)
水煮大豆 100g
納豆 1パック
めかぶ(乾) 10g
お好み焼き粉 1/2カップ
水 50cc
溶き卵 1個分
油 大さじ1
めんつゆ(3倍濃縮) 大さじ1

【作り方】
1.めかぶをボウルに入れ、かぶるくらいの熱湯(分量外)を注ぎ、かき混ぜてザルにあける。再びめかぶをボウルに入れ、たっぷりの水で3分間戻し、ザルにあける(パッケージに書かれている戻し方に従う)。
2.(1)をボウルに移し、水煮大豆と納豆を加え、かき混ぜる。お好み焼き粉、水、卵を加えてかき混ぜる。
3.熱したフライパンに油をひき、(2)を三等分にして流し入れる。

4.両面焼いたら器に盛り、めんつゆをかけて完成。

めかぶは、わかめの茎の部分です。ヌルヌルの水溶性食物繊維(アルギン酸やフコイダン)が豊富な食材です。大豆製品として水煮大豆と納豆を両方加えました。

大豆と肉団子入りトマトカレーライス

お肉は子どもでも食べやすい肉団子。それと柔らかい水煮大豆で、たんぱく源をペロリといただけます。

【材料】(8皿分)
水煮大豆 150g

<肉団子のたね>
豚挽肉 400g(牛挽肉でも合挽肉でも可)
玉ねぎのみじん切り 1/2個分
溶き卵 1個分
塩 小さじ1/2
こしょう 少々
ナツメグ 少々
おからパウダー 大さじ2

新じゃが(小) 6個
にんじん 1本
玉ねぎ 1と1/2個
マッシュルーム 1パック
☆トマト水煮缶(カット) 1缶
☆牛乳 1カップ
☆水 5カップ
☆鶏がらスープの素 小さじ1
カレールウ 1箱(160g 8皿分)
麦ご飯 1人当たり150〜200g

【作り方】
1. じゃがいも、にんじん、玉ねぎは食べやすい大きさにカットし、マッシュルームは軸を取り2等分にする。
2.肉団子のタネを作る。たねの粘度は、ユルユルでもベタベタでもない、中間のネットリくらい。おからパウダーの量で調整する。
3.鍋に☆と(1)と水煮大豆を入れ、沸騰したら一口大に丸めた(2)を加える。

4.野菜が柔らかくなり、肉団子に火が通ったら、いったん火を止め、カレールウを割り入れ、再び火をつけてルウを煮溶かし、とろみがついたら火を止める。
5.器に麦ご飯を盛り、(4)をかけて完成。

<ポイント>

小さなお子さんのいる家庭は(4)でルウを入れる前の段階で、もう一つの鍋にお子さん分の材料を取り分け、お子さんには甘口のルウを、大人には中辛や辛口のルウを割り入れる。

大豆は女性にとって大切なカルシウムやイソフラボンも豊富

たんぱく質、糖質、脂質、ビタミン、ミネラル、食物繊維。栄養素にもいろいろあり、どれも体にとって摂取する必要のある大切なものです。しかし、とりわけたんぱく質は生命、肉体維持のためにも優先的に摂らなければなりません。また、お肌の美容にとっても欠かせない栄養素です。

たんぱく質は肉、魚のほか、大豆・大豆製品からも摂ることができます。それぞれ良い食材ですから、いずれからも摂るよう心がけることをお勧めします。大豆・大豆製品は女性にとって大切なカルシウムやイソフラボンも豊富な食材です。これらも併せて摂ることができるわけですから、ぜひ、積極的に用いましょう。

大豆・大豆製品には、乾燥大豆、水煮大豆、蒸し大豆、豆腐、納豆、油揚げ、厚揚げ、豆乳、ゆば、おから、おからパウダー、きな粉(煎った大豆を粉末状に挽いた粉、大豆粉(生の大豆をただ粉末状に挽いた粉)などがあります。

そのなかで最も多く用いられているのはやはり豆腐ではないでしょうか。くせが少なく食感がなめらかで、食べやすい豆腐は世界的にも人気の食品です。

しかし、製造工程で食物繊維の豊富なおからを分離してしまいます。おからもすべて食品として消費されるのならば良いのですが、大量に廃棄されているのが現状です。

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エコロジー、エシカル消費という観点で考えると、加工しない大豆そのものを用いるというのも、選択肢の中に入れてみるのも良いかもしれません。