三児のママ、スポーツ栄養士の馬明真梨子です。栄養サポートをしています尾道高校ラグビー部。1月から新チームになり、はや3ヵ月。3月29日開会の全国選抜大会にも出場しました。選手達はトレーニング効果も合わさり、身体が大きくなったなと感じています。それは、特別なことをしたのではなく、日々の食事での取り組みを継続してきた結果に過ぎません。

食事を学んだだけでは試合で結果はでない!

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花園常連校の食事は「楽しくおいしく」!大事な試合前こそ心がけよう

高校生アスリートを始め、スポーツ選手や保護者、指導者が食事や栄養を学ぶ機会が多くなりました。スポーツ現場に携わる栄養士としては非常に嬉しく思います。

尾道高校ラグビー部でも栄養セミナーを行っています。食事は学べば終わりではなく、学んだことをいかに日々実践するのかで身体作りの結果は変わってきます。短期的にみると身体の細胞がすべて入れ替わるまで約90日、食事は毎日基本三食なので3ヵ月で計270食が身体や心に影響を与えています。

だからこそ、たくさんの栄養の知識をインプットすることも大事ですがその中で「毎日継続できることを決める」こと、これを忘れてはいけません。そして、食べて変わったことを感じる(評価する)ことも大切です。

課題や取り組みを共有するためにも栄養セミナーを行います

毎日継続・意識することの大切さ

尾道高校ラグビー部以外のさまざまなジュニア選手に向けて栄養セミナーを行っていますが、「身体の大きいチームや選手との違いは何ですか?」という質問を受けることがあります。

何が違うのか、それは特別な食材を食べているのではなく、「意識・意欲」の違いが大きいと答えています。

例えば先日現役を引退されたメジャーリーガーのイチロー選手。ホームゲームでは試合前に必ずおにぎりを食べていたと話題になりましたが、試合のために、プレーのために、身体のために日々コンスタントに継続する意識の高さを垣間見ることができました。

これはイチロー選手だからではなく、プロ、アマ、ジュニア問わず、日々当たり前にあることを意識しようと思う気持ちがあるのかどうかが、結果を生み出しているわけです。特にジュニア選手は日々の「意識の差」が大きく出てきます。

お米が大事ということをイラストにしてありました!

一つ一つ課題をクリアしていくマインドを!

日々の取り組みが大切だからこそ、あれこれ手をつけるのではなく優先順位をつけていくことが大事。食事も1回きりのことではなく、基礎を固めてステップアップする意識(マインド)を持っていきましょう!

身体が大きくならない、身長が伸びない、足がつりやすい、スタミナがない、体脂肪が減らないなど身体作りの悩みがあると思いますが、同じ悩みでも課題は個々によって異なります。

主食の選び方、主食の量、おかずのバランス、野菜の量、食材の組み合わせ、練習前後の補食、おやつとの付き合い方、食べ方などがありますが、課題を選手と共有すること、選手自身が取り組む目標を決めることを大切にする。そうすれば自ずと継続力がついてくる。今回、サポート選手達が体現してくれたと思います。