日本の食卓に、いまカラフルな野菜たちが登場してきていることをご存知ですか?
特に注目されているのが紫。緑の中に紫が混ざると高級感と華やぎが生まれますね。日本では料理人が海外で働いていた際に出会った現地の野菜を、日本の生産者に委託して栽培したり、種苗会社が自社で開発したり、各県の農業試験場が研究を重ねて産み出すなどして、珍しい野菜が少しずつ流通するようになりました。

お花畑のように盛りつけも

最近、ビーツには渦巻きが現れる品種も出てきました。ユニークな色と形が女性の心をつかみ、食べるだけでなく、ベランダで栽培して楽しむ人も増えています。また、赤、紅、橙、黄、紫、黒といったカラフルなにんじんも野菜売り場に登場するようになりました。これらのスプラウトも多彩な色や可愛らしい姿が人気を呼んでいます。

海外で生産された「レッドチコリ」

シェフたちは白い大きな皿の上にマイクロハーブと呼ばれる小さなサイズの葉野菜やスプラウト、赤紫や紫のかぶやオクラをお花畑のように好んで盛りつけます。こうしたトレンドは和食料理店から居酒屋、ファミリーレストランまで広がっています。野菜も「インスタ映え」の時代です。

種苗会社のホームページでもカラフルな野菜が紹介されています。アスパラガスの産地として有名な福島県では、白と緑に紫が加わりました。鮮度の良いものはさっと湯を通す程度で、スライスしてサラダにトッピングすれば、おしゃれな一品に。

オリーブオイルと塩でおいしいカーリーケール

いろんな品種を集めたケールの花束(国産)

オススメはケールです。これまでは主に青汁の原料になっていたケールですが、最近はスムージーでも活躍。海外ではケールは料理に使われることが多く、中でもカーリーケールという品種が家庭料理には使い勝手が良いと評判です。

オーストラリアでは、オリーブオイルと塩でさっと炒めたケールをラムチョップやステーキの付け合わせにします。

ケールとブロッコリーを掛け合わせた新顔も登場(国産)

健康機能性の面からも注目されている有色野菜。上手に生活に取り入れたいものですね。

◇百菜元気新聞の2019年2月1日号の記事を転載しました。